【早大競走部】陸上全カレ×ラストイヤー特集(3)最上級生としての1年間 青栁柾希×村上夏美

チーム・協会

【2019年関カレ女子400m障害では表彰台を独占した早大。右から村上、小山氏、関本【早稲田スポーツ新聞会】】

最上級生になって

【早稲田スポーツ】取材・編集 朝岡里奈、布村果暖 

――最上級生になるタイミングで、今までの3年間と心境の変化はありましたか

村上 一つ上の小山さん(小山佳奈氏、令3スポ卒)が400メートル障害を引っ張っていってくださっていたので、小山さんのような存在になりたいと思っていました。その理由として、先輩が綿密にコミュニケーションをとりながら全体を引っ張ってくれていた印象があったからです。なのでそうした選手になって、後輩と一緒に関カレや対校戦で強い早稲田を見せたいなという気持ちが強くありました。

――小山さんが引っ張ってくれていた分、自分が最上級生になってそうした意識が強まったということでしょうか

村上 そうですね。元々先輩についていって成績も出させてもらっていたので、代わりに、私自身が上になったときは後輩を一緒に引っ張っていけるような選手になりたいなと思っていました。

――青栁選手はいかがですか

青栁 僕たちの代は跳躍のメンバーが3人いますが、3人とも4年になるまでインカレの標準が切れていなくて。そのメンバーが最上級生になって、跳躍はもともと人数も少なくて隅に追いやられるではないですが、自分たちが勝手にそう思って肩身の狭い思いをさせていたので、「自分自身が結果を出す。自分の陸上競技を貫く」という思いを3人とも持って始めました。後輩たちにも、結果が今出てなくても絶対に出すという強い気持ちを持ってほしいなと思っていて、それを行動面から見てほしいなと思います。周りと比べるとまだ結果もない状況だったのですが、臆さずに自分たちがやれることをやって、結果を出すために3人で頑張ろうと指導した思いがあります。

――学生としてのラストイヤーですが、卒業後の競技との関わりはどう考えていますか

村上 私は大学4年で陸上を引退します。

青栁 僕は大学院に進学するのですが、今のところはインカレと次の早慶戦で終わりにしようかなと思っています。ただ、将来指導者、教員になりたいと思っているので、何かしらのかたちで陸上競技に携われたらなと思います。

――部員日記では、青栁選手はよく教師になることついて言及されていましたが、そこはブレない夢なのですか

青栁 そうですね。教師は昔からなりたいと思っていました。中でも、高校までは一流の陸上の指導者になりたい、トップ選手を教えたいと思っていました。でも僕自身大学に入ってから、『下積み』の時代が多かったので、それを経て、トップだけでなくまだ陸上を知らない、「スポーツ全般苦手だな、なかなかうまくいかないな」という子たちに教えて、その子たちがスポーツが好きになってうまくなった時の反応というのが自分の中ですごく新鮮に感じて。

元々トップの人たちはスポーツの素晴らしさを何かしらのかたちで知っていると思うので、まだ知らない人たちに教えたいなという気持ちが強く芽生えました。大学でも体育科教育学を専攻して、将来的には大学の職員になって、子どもたちにどんなスポーツを提供できるのか、どんな体育を通してスポーツの素晴らしさを伝えられるのか研究したいという考えにシフトしました。その目標に向かって大学院に進学することが決まっているので、頑張りたいなと思っています。

「【早大競走部】陸上全カレ×ラストイヤー特集(4)ラストシーズンにかける思い」へ続く↓

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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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