ロッテ歓喜の秋へ 守護神益田が大車輪の活躍。開幕の悔しさを糧にさらに進化 

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【マリーンズの絶対的守護神 益田直也投手】

 マリーンズの絶対的守護神がプロ通算150セーブを達成した。益田直也投手のプロ初セーブはルーキーイヤーの2012年8月5日のバファローズ戦(京セラドーム)。そこから10年、セーブを積み重ね9月8日のバファローズ戦(ほっともっと神戸)で150セーブを達成した。出番がある時も、ない時もブルペンでいつ呼ばれてもいいように備え、ここまで来た。振り返ると投げに投げたプロ野球人生だ。大きな怪我で戦線離脱することなくチームを支え続けている鉄腕はメモリアルセーブを挙げた試合後、久しぶりの笑顔を見せた。チームは優勝街道を突き進み、自身もセーブ数でリーグトップを独走中。順風満帆なシーズンも、しかしスタートは苦しかった。

 「最初にいきなりやられたのは正直、きつかった。開幕カードで、しかも2試合連続。しんどかったです」

 その時の心境を益田はそう語る。3月26日の開幕戦、チームは敗れると、翌27日も敗れた。同点の九回に益田が登板して打たれた。翌28日は1点ビハインドの九回に打線が2点を奪い逆転した場面で登板。2点を失い負けた。開幕カード2戦目から2試合連続の負け投手。同一カード3連敗に一人、責任を背負い込んだ。百戦錬磨の男もさすがにへこんだ。ふと目にした自身のインスタグラムにも厳しいコメントが並んでいた。

 「SNSとかは見ないようにはしたかったけど、どうしても目に入ってしまった。辛いけど、だからといって自分が悪いこと。当たり前だけど、けじめをつけて切り替えて、試合でやり返すしかないと思っていました」と益田。

 いつもは陽気な男も落ち込んだ。そんな姿を首脳陣やチームメートも心配した。移動のバスの中で今岡真訪ヘッドコーチや吉井理人投手コーチから「大丈夫。まだ取り返すことが出来るから大丈夫」と声をかけられた。信じてくれる気持ちが嬉しかった。期待に応えなくてはいけないと気持ちを奮い立たせた。

 クヨクヨすることなく自分と向き合い、感覚的にしっくり来ていない部分、うまく制御できていない変化球の修正に取り組んだ。4月に入っても、まだいつもの背番号「52」の姿とはいかなかったが、少しずつ確実に絶対的守護神の姿になってきた。そこからは誰もが知るこの成績だ。9月17日試合終了時点で56試合に登板をして1勝33セーブで防御率1.69。現在、首位独走中で優勝目前のマリーンズの立役者となっている。苦しかったシーズン当初も、今は前向きに振り返られる。

 「あそこで失敗をしていなかったらその後の結果はなかったかもしれないと今は思える自分がいます。あそこでいきなり躓いて、今までやってきたことが揺らいで否定してしまいがちになることもあったけど、自分は自主トレからやってきたことを信じて変えないと決めました。それが良かったと思うし、あの経験は今に生きている。そして今後にも生きると思います」

 失敗に言い訳をすることなく真摯に向き合いながらも自分を疑うことはしなかった益田。やってきたことを信じた結果、今がある。かくして逆境を跳ね返した男は心身共に強く、たくましく成長した。誰もが認めるパ・リーグ最強の守護神だ。抜群の安定感で緊迫した最終回を締める。1974年以来のリーグ1位でのリーグ優勝に向かってまい進するチームを引っ張っている。

 「ヒーローインタビューにあがらせていただいた時にも言いましたけど、ここまで応援してくれた沢山のファンがいる。ボクがマリーンズに入るより前から、ずっとずっとリーグ1位で優勝して欲しいと願い続けて応援してくれるファンの人たちにリーグ優勝を見せたいと思っています」と益田は力強く語る。優勝の最後のマウンドはもちろん、この男の出番だ。打ちひしがれた開幕カードを乗り越え、歓喜の秋へ。その瞬間は確実に近づいている。

文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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