淑女と猛女が同居 西郷真央『あすも全力で』

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGA ツアー2020-21シーズン第41戦『日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』(賞金総額2億円・優勝賞金3,600万円)大会第3日が9月11日、茨城県常陸大宮市・静ヒルズカントリークラブ(6,680ヤード/パー72)で行われた。ムービングデーはハイスコアが続出。西郷真央が通算12アンダーで首位に立った。1打差の通算11アンダー、2位タイは大山志保、稲見萌寧。
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《グリーン=スティンプ:11 1/2フィート コンパクション:23mm》

 ついにチャンス到来。西郷真央が最高の状態で最終日を迎える。通算11アンダー、首位に立ったこの日は6バーディー、ノーボギーのラウンド。「すごくいいプレーができた」といいながら、表情がさらに引き締まる。

 プロ2年目ながら、シーズントップ10が13回の安定感。ツアー初VのXデーは、いつ? とたびたび話題になる存在だ。それにしても、持ち前のアイアンショットの切れ味は素晴らしい。何しろ、自身が「好不調のバロメーター」にするほどだ。

 第3日のベストショットは16番第2打。残り112ヤードをPWで1メートルにつけ、連続バーディー奪取に成功した。さらに、17番でも158ヤードの第2打を7Iで1メートルへ。3連続で弾みをつけている。

 「序盤よりも、終盤へ入って調子が上がった。昨日までの疲れもぐっすり寝たら、けさも良い朝を迎えることができています。前週、お休みをいただいたことで体調もすごくいい。あすも全力で頑張りたい」と話す。

 さらに、同組でプレーしたベテランの大山志保、大城さつきへ感謝の言葉を添えている。

 「大山さんとは2度目の同組。前回から、すごい下っ端の私へやさしく接してくださった。また、おふたりはプレーが速いし、リズムがとてもいい。こちらまで引っ張られるようです。心の底から楽しんでプレーできたのも大山さん、大城さんの心遣いのおかげでした」とかみしめるように語っている。

 19歳。プレーは威風堂々としているものの、コースを離れれば、今どきーの若者とは思えないような心配りが際立つ。会見では質問者へ丁寧にあいさつをして、終了すると心から「ありがとうございます」と礼を述べる。さらに、退席する際には、イスを机下へ収めて、まさに礼節がしっかりと身についていることに驚く。

 今年4月、精密機器、医療機器などのメーカー、島津製作所とスポンサー契約をした縁も、インタビューの佇まいをみた担当者が「会社のイメージにピッタリ合う」と白羽の矢が立ったそうだ。しかも、精密機械のようなショットはこれまたイメージ通り。淑女と猛女をあわせ持っている。今大会、優勝を飾れば、史上最年少でプロ日本一へ輝く。(宮崎 善秀)
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