【浦和レッズニュース】興梠がゲスト参加、西も感心の指導…小学生なら誰でも応募できるレッズの「サッカー塾」
【©URAWA REDS】
サッカー塾のヘッドコーチを務める福島智紀が、大原サッカー場のフットサルコートで練習の準備をしているときだった。
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「これは誰が使うものなのですか」
福島が小学生向けのトレーニングで使用することを説明すると、「それはとてもいいですね」と感心するように頷いていた。
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「この道具を足にはめ、踏ん張って動こうとすれば、転んでしまいます。理屈を伝えるのは難しいのですが、地面をぽんと蹴って動き出す感覚を養ってもらいたい。
足の裏(拇指球)に力を入れて、どしんと地面を蹴ってしまうと、だめなんです。力を抜いて走ることが大事になります」
サッカー塾と聞けば、主に技術を教え込んでいるイメージを抱くかもしれないが、レッズの取り組みはまるっきり異なる。むしろ、重きを置くのは、スムーズな体の使い方と動かし方の習得である。
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良いお手本は興梠慎三だ。前線で相手ディフェンダーに体を当てられても巧みにポストプレーをこなし、球際では無類の強さを誇る。
ある日の練習に、その興梠が顔を見せたことがある。
「これはいい機会だと思い、子どもたちの前で、本人に質問したんです。なぜ、球際で負けないのか。心がけていることはありますかと聞くと、予想どおりの答えが返ってきました。『力を抜くことです』って。やはり、踏ん張ってはいないんですよ」
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ヨーロッパで活躍している選手たちのプレーを見ても、塾生たちはあることに気づくようになった。
「(バルセロナの)フレンキー・デ・ヨングもヒザを抜いていましたね、と。ただ、すごいではなく、なぜすごいプレーを出せているのかを理解できるようになっています。
実際にヒザを抜く(力を抜く)と、パスもドリブルもシュートもうまくなりますから。体の動き方を変えれば、プレーも変わることを実感してもらいたい。それを続けていくことで、5年後、10年後に差が出てくると思います」
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応募多数の場合は抽選で、セレクションは行っていない。少年団およびクラブチームに所属している選手でも参加できる。門戸は誰にでも開かれているのだ。
現場で教える加賀雅士アシスタントコーチは言う。
「経験のあり、なしも問いません。実際にレベル分けもしていません。少しでもうまくなりたいという向上心を持っている選手に来てほしいと思います。
他人と比較するのではなく、昨日の自分よりうまくなることを目標にしてもらいたい。みんなそれぞれが頑張るという集団の空気をつくり、指導しています」
いまの自分を変えたいキッズには、ぴったりかもしれない。
(取材/文・杉園昌之)
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