【東京オリンピック】2日目イブニングセッションハイライト〜走幅跳、橋岡が1回目の跳躍で8m17!全体3位の記録で決勝へ!〜

日本陸上競技連盟
チーム・協会

【アフロスポーツ】

男子走幅跳 予選

大会第2日目のイブニングセッションは、男子走幅跳の予選からスタートするタイムテーブル。2019年ドーハ世界選手権にも出場した橋岡優輝選手(富士通)、城山正太郎選手(ゼンリン)、津波響樹選手(大塚製薬)の3選手が再び顔を揃え、オリンピックでは1968年メキシコオリンピック以来のフルエントリーで予選突破に挑みました。

予選はA・Bの2組に分けて行われ、A組には橋岡選手と城山選手が、B組に津波選手が入っての試技となりました。設定された予選通過記録は8m15。3回までの試技にこれをクリアすれば、無条件で決勝に進出。通過者が12名に満たなかった場合は、上位12位までの記録をマークした者が決勝に進出する仕組みです。

日本勢で最初にピットに立ったのは橋岡選手。この1回目の試技で、8mを大きく超える跳躍を見せた橋岡選手の記録は8m17(+0.4)。通過記録をあっさりと1回で上回り、自身としては2019ドーハ世界選手権に続く世界大会2連続、さらにはオリンピックのこの種目としては日本人として37年ぶりの決勝進出を決めました。8m17は、A組ではトップ、予選全体を通すと3番目となるもので、走幅跳における五輪での日本人最高記録でもあります。8月2日のモーニングセッションで行われる決勝では、1936年ベルリンオリンピック以来(田島直人、銅メダル)となるメダル獲得に挑戦します。

城山選手と津波選手も、予選突破を目指して試技に臨みましたが、なかなか流れのよい助走から踏み切りに繋げることができず、ともに3回の跳躍を行うこととなりました。最終的に、城山選手は2回目の試技でマークした7m70(+0.3)が、津波選手も2回目の7m61(0.0)が最高記録。決勝進出ラインの7m96に及ばず、決勝進出は果たせませんでした。

【アフロスポーツ】

男子100m 予選

男子100mの予選は全7組、各組3着と4着以降の記録上位者3名が準決勝に進出する条件で、1組に多田修平選手(住友電工)、3組に山縣亮太選手(セイコー)、4組に小池祐貴選手(住友電工)が入る番組編成で行われました。第1組の多田選手は、スタートのリアクションタイムはトップだったものの、最も強みである20〜40m付近の加速がもう一つで、ここでアドバンテージをとる走りができず、6着でフィニッシュ。記録も10秒22(+0.2)にとどまったことで、準決勝進出は限りなく厳しい状況でレースを終えました。第3組に出場した山縣選手は、全体に力みのみられる走りとなり、3着とは0.03秒差の10秒15(+0.1)で4着。4組を残した段階でプラスの2番目という結果となりました。続いて第4組に入った小池選手は、ラストで3番手にいた選手を猛烈に追い込んだものの100分の1秒届かず4着でフィニッシュ。記録が10秒22(0.0)にとどまったことで、この段階で、予選敗退が確定しました。山縣選手の準決勝進出は、残す3組の4着以降の記録次第となりましたが、5組目の4・5着が10秒10・10秒12となったところで万事休すの状態に。最終7組目の4着が10秒13だったことで、山縣選手は、プラスでの進出にあと0.03秒、プラス3の5番目という結果で、オリンピック3大会連続の準決勝進出、さらには悲願の決勝進出は叶いませんでした。

【アフロスポーツ】

全体に目を向けると、この日のイブニングセッションでは、3種目の決勝が行われました。ハイレベルかつ圧巻の戦いとなったのが女子100m。決勝に先駆けて行われた準決勝も、10秒73を筆頭に4選手が10秒7台、順位通過での決勝進出ラインが11秒00という高水準。約2時間30分のインターバルを置いて行われた決勝では、6月に世界歴代2位(当時)の10秒63をマークして優勝候補の筆頭に挙がっていたシェリーアン・フレーザープライス選手(ジャマイカ)を押さえ、終盤で突き放したエレーン・トンプソンヘラ選手(ジャマイカ)が、世界歴代2位の10秒61(-0.6)をマークして、2016年リオデジャネイロオリンピックに続く2連覇を果たしました。この記録は、1988年ソウル大会で、世界記録保持者のフローレンス・グリフィス・ジョイナー選手(アメリカ、10秒49)がマークした10秒62を0.01秒上回る五輪新記録でもありました。2位のフレイザープライス選手は10秒74、3位にもシェリカ・ジャクソン選手が10秒76の自己新で入ったことで、金・銀・銀(2位が同記録着差なしだった)を占めた2008年北京大会に続き、ジャマイカ勢が2回目の上位独占を果たしています。

男子円盤投も同一国がワン・ツーを果たす結果となりました。2019ドーハ世界選手権チャンピオンのダニエル・スタール選手(スウェーデン)が2回目に68m90をマークして首位に立つと、逆転を許さず、オリンピック初制覇。さらに同じスウェーデンのシモン・ペテション選手が5回目の試技で67m39を投げて銀メダルを獲得しました。

オリンピックでは、今大会が初めての実施となった男女混合4×400mリレーは、全チームが「男性・女性・女性・男性」の走順で決勝に臨みました。レースは、オランダ、ドミニカ共和国、ポーランド、アメリカの4チームが競り合いながらアンカーにバトンを渡す展開となりましたが、ポーランドが混戦を抜け出して3分09秒87のヨーロッパ新記録で優勝。初代優勝国となりました。


大会3日目となる8月1日のモーニングセッションは、9時10分から予定されている女子ハンマー投予選A組からスタートし、同種目に加えて女子3000m障害物、女子走幅跳、男子400mの各予選が行われるほか、10時35分から女子砲丸投の決勝が行われるタイムテーブルとなっています。日本は、女子3000m障害物予選に山中柚乃選手(愛媛銀行)が、男子400m予選にウォルシュ・ジュリアン選手(富士通)が出場します。

大会に関する情報は、東京オリンピック特設サイト( https://www.jaaf.or.jp/olympic/tokyo2020/ )および日本陸連公式Twitterをご参照ください。


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:アフロスポーツ
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