<男子ゴルフ/東京2020>松山英樹「五輪は3位までに銅メダルという嬉しいことが待っている」でも…

日本ゴルフツアー機構 (JGTO)
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【ザンダーが勝ちに来たのは知っている。でも…©IGF】

■東京五輪
霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)、男子7月29日ー8月1日・7447yd、女子8月4日ー7日・6648yd、パー71▼31日(3日目)

松山が、また大きな夢を見せてくれる。凱旋の大舞台で、今度は一歩も引かないメダル争いを繰り広げている。

2日をかけて回った第2ラウンドで、ボギーなしの7バーディを記録。3打差3位に浮上すると、続く第3ラウンドは5バーディ1ボギーの「67」で回った。

最終日を前に首位と1差の単独2位につけた。

第3ラウンドは、序盤から立て続けにティショットを右ラフに入れた。
1番は2打目でグリーンを外してボギーとしたが、2番の2打目は6メートルにつけた。
3番で、今度はきっちりフェアウェイから7メートルに乗せて、連続バーディですぐに態勢を立て直してきた。

今月初めに新型コロナウィルスに感染して離脱。
出場も危ぶまれた状況時には、五輪の最終日を最終組で挑むことなど「まったく信じられなかった」とこの日、プレー後の会見で語っている。

無事に陰性証明を持って帰って来れたが、体力は完全には戻っていない。本格的に練習を始められたのも、会場入りしてからだった。

加えて、高温多湿な日本の夏。
「ここまでの3日間、何とか持ちこたえることができた。あと明日1日だけ持ってくれたら」と、切実だ。

難しいアプローチを寄せて、渾身のパーセーブを見せた7番から首位のシャウフェレに並走。
11番では左足下がりの厄介なバンカーからまたしぶとくパーを拾った。
12番で絶好のチャンスを逃したあたりから、疲労の色が濃くなったが「僕だけが暑いわけではないので」と気丈に、「体力が戻りきっていないので、しんどい部分はありますけどそんなのは言い訳でしかない。明日いい位置で終わろうと思って、最後までやりきった結果がよかった」。
終盤も、しぶとくバーディトライを打ち続けて17番で再び首位を捉えた。

3人もつれて入った最終ホールでは、ひとりバーディで抜け出したシャウフェレ。
4月のマスターズでも3日目と、最終日を最終組で共に争い、破った相手だ。

加えて、東京在住の祖父母と日系人の母を持ち、ゴルフを習った父親は、不慮のケガで五輪をあきらめた元陸上選手という。

「マスターズでも一緒に回って僕が勝ったけど、ザンダーも明日は絶対に勝つ、という気持ちで来ると思う」。
シャウフェレが、並々ならぬ思いで日本に来たと想像するのは容易だが、戦いに戻ってきた松山だってそれ以上だ。

会見で、ここまで好調の要因を聞かれて「日本でやっているからうまくいっているのかなと思います」と、答えた。
「僕も、気持ちで負けないように頑張りたい」。

3日目まで、既視感のある展開でもマスターズと決定的に違うところは、ゴルフの五輪は上位3人が表彰を受けられること。
「五輪は3位までに入ると銅メダルという、嬉しいことが待っている」。
でも、自国開催のエースとして何色を狙っていくべきかは、考えるまでもない。
「メジャーだと、優勝しか評価されない。明日は金メダルを目指して頑張りたいなと思います」。
たとえ無観客でも、ホームの応援と大歓声は聞こえている。
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