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日本代表の内川義久コーチ(手前)から、守備に関するアドバイスを受ける選手たち(写真=藤岡雅樹)。

【週刊グランドスラム106】全日本ジュニア合宿レポート2――日の丸を背負うために求められること

公益財団法人 日本野球連盟

 今回の全日本ジュニア合宿は、前半の3か所に以下の選手が招集された。選手に配布された実施概要には『将来のジャパン候補の発掘・育成に際し、選手の野球技術およびフィジカル面の強化を目的に専門的視点でデータを収集・分析を実施するとともに、参加メンバーの交流を通じて、さらなる成長が期待できる機会とする』と書かれている。コンディションの問題などで辞退した選手も若干いたが、これまでにない規模の合宿は想像を超える成果を上げていると言っていい。
 この合宿を計画した日本代表の石井章夫監督は、招集した選手を前にして、これからの日本代表の戦い方とともに、自身が国際大会を指揮して感じたことなどを伝えている。その中で、選手たちが特に印象に残ったと口を揃えるのが『ケース・バイ・ケースの対応力を高める感性』についてだ。
 無死一塁で打席に入ったら、何をすればいいか。最低でも走者を得点圏に進めることを考え、その方法として送りバント、盗塁、ヒットエンドランなどの指示が出るかもしれない。ただ、無死一塁と言っても、その日の天候、グラウンド・コンディション、対戦相手、バッテリー、イニング、得点差、一塁走者の走力と、細かな状況まで考慮すれば、求められる仕事は無数にある。それを瞬時に弾き出し、いかにチームのチャンスを拡大させることができるか。それに長けた選手が、「野球をよく知っている」と言われるのだろう。
 関東地区では、ENEOSの小豆澤 誠が、まさにそんな選手への成熟を目指していた。新人だった2018年以来3年ぶりの招集だが、「今回は何としても、日本代表入りまで登っていきたい」ときっぱり言う。
「ENEOSは、チームでもラプソードなどのデータを取っています。投手は、回転数や回転軸が明らかになることで自分がどんなボールを投げているのか知ることができ、それを基にさらなる成長を目指すことができる。打者の打球速度や角度は、投球を打った際の数字なので、自分の力だけでその数字を出すことはできませんが、自分の打撃の特徴は見えてきますし、どういう打ち方をすればいいのかというヒントにはなる。そうした数字によって、自分がどんな選手なのかを知ることは大切だと受け止めています。それに加えて、今回は守備の指導で速さ、強さ、正確性を磨くことの重要性もよくわかった。こうやって、新たな課題を見つけていくのも成長につながるはず。そして、できるようになったことをコンスタントに発揮すれば、日本代表も見えてくると思いますし、常勝を目指すチームにも貢献できると思っています」

いかに個の力を高めていくかがポイントになる

 ケース・バイ・ケースとともに石井監督が選手に求めるのは、リスクの管理とモメンタム(勢い、推進力)の意識だ。
「野球はミスがつきものの競技と言われますが、優位に立っている場面でもリスクがゼロということはありません。どんな場面でも10%はリスクがあることを承知し、それが目の前で起きてしまったら、いかに早く次のプレーに切り替えられるか。それが、普段通りにプレーすることにもつながるでしょう。また、アメリカの指導者は常に選手に向かって『モメンタム』と意識させる。実戦で打者を前に投球する時は、『重心移動はこうして、腕は強く振って』などと、一つひとつの動作は意識しない。勢いをつけて相手に立ち向かっていくことが大切です。そうした部分も、普段から意識することで変わってくると思っています」
 そうやって、個々のスキルを高めていくことが、国際大会でも目立つパフォーマンスを発揮することにつながる。
「私の経験上、国際大会に出場した選手は、必ず成長しています」
 石井監督のその言葉は、選手の胸に深く刺さっているようだ。
(文=横尾弘一)

7月17日/近畿地区招集選手
●投手
中内亮太、肥後皓介(日本新薬)、大江克哉、宅和健太郎、吉川貴大(NTT西日本)、河野 佳(大阪ガス)、山本隆広(日本生命)、鈴木佳佑(パナソニック)、池田剛也、川瀬航作(日本製鉄広畑)、森 翔平、湯川翔太(三菱重工West)
●捕手
小泉航平(NTT西日本)、野口海音(大阪ガス)、立松由宇(日本生命)、川上翔太(パナソニック)
●内野手
福永裕基、古川 陸(日本新薬)、野村 勇(NTT西日本)、児玉亮涼(大阪ガス)、松葉 叶(日本生命)、岡 勝輝(日本製鉄広畑)
●外野手
向 凌平(ニチダイ)、舩曳 海(日本新薬)、藤井健平(NTT西日本)、末包昇大(大阪ガス)、越智達矢、早野僚馬(日本生命)、古川卓人(三菱重工West)
◆指導員=更紗忠海(元・大阪ガス監督)、足達尚人(日本製鉄広畑副部長)、西 正文(元・大阪ガス、履正社学園監督、永和商事ウイング監督)、土井善和(日本生命OB)、山田幸二郎(住友金属、大阪ガスOB)、田原隆三郎(パナソニックOB)

7月18日/関東地区招集選手
●投手
飯田晴海、大津亮介(日本製鉄鹿島)、青野善行(日立製作所)、竹内裕太(エイジェック)、本定史好(JFE東日本)、西田洸太、山田龍聖(JR東日本)、高橋佑樹(東京ガス)、加藤三範(ENEOS)、長島 彰(三菱重工East)
●捕手
土居竜丸(日本製鉄鹿島)、大川拓巳(エイジェック)、加藤雅樹(東京ガス)
●内野手
添田真海(日本通運)、千野啓二郎、檜村篤史(Honda)、平山 快(JFE東日本)、中川智裕(セガサミー)、小豆澤 誠、瀬戸西 純(ENEOS)、田中達朗(東芝)、江越啓太、矢野幸耶(三菱重工East)
●外野手
生田目 忍(日本製鉄鹿島)、菅田大介(JR東日本)、楠 研次郎(東京ガス)
◆指導員=松田 大(川崎製鉄千葉OB)、杉浦正則(元・日本生命監督)、片山純一(JR東日本OB)

7月22日/北海道地区招集選手
●投手
伊藤宏太、内沢航大(JR北海道硬式野球クラブ)、岩崎 巧、遠藤暉世己(日本製鉄室蘭シャークス)、大城祐樹、日暮寛太(北海道ガス)
●捕手
井内 駿(JR北海道硬式野球クラブ)、田畑瑛仁(日本製鉄室蘭シャークス)、中林健吾(北海道ガス)
●内野手
松井祐紀、水木海斗(JR北海道硬式野球クラブ)、青木健太(日本製鉄室蘭シャークス)、安田大将、米満 凪(北海道ガス)
●外野手
生沼 涼、龍野瞳依(JR北海道硬式野球クラブ)、高橋謙太(北海道ガス)
◆指導員=加藤 徹(元・室蘭シャークス監督)、狐塚賢浩(元・たくぎん、サンワード貿易、JR北海道監督)、加藤宗之(大昭和製紙北海道、ヴィガしらおい、JR北海道OB)、八角健太郎(JR北海道OB)、赤谷寛樹(社会福祉法人幸清会、室蘭シャークスOB)、半田勇気(室蘭シャークスOB)

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公益財団法人 日本野球連盟
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1949年に設立した社会人野球を統轄する(公財)日本野球連盟の公式アカウントです。全国の企業、クラブチームが所属し、中学硬式や女子野球の団体も加盟しています。1993年から刊行している社会人野球オフィシャル・ガイド『グランドスラム』の編集部と連携し、都市対抗野球大会をはじめ、社会人野球の魅力や様々な情報を、毎週金曜日に更新する『週刊グランドスラム』などでお届けします。

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