電撃の直線芝1000m戦! アイビスサマーダッシュを分析する
アイビスSD近5年の3着以内馬一覧
性齢別では牝馬が昨年のジョーカナチャンら3勝。毎年1頭は牝馬が3着以内に入っている。なかでも5歳牝馬が毎年馬券に絡んでいるのが特徴だ。牡馬ではライオンボスが一昨年1着、昨年2着と連続好走。また、ラインミーティアやナインテイルズといった7歳馬の健闘も目立つ。
人気順では1番人気馬が【3.2.0.0】で一昨年のライオンボスら3勝、連対率100%と安定している。2番人気馬は【1.2.0.2】で昨年のジョーカナチャンが勝利し、連対率・複勝率60%。以下、8番人気馬【1.0.1.3】、9番人気馬【0.0.2.3】でともに複勝率40%と健闘している。1・2番人気の好走が目立ち、2ケタ人気の激走はなかった。
アイビスSD近5年の枠番別成績
開幕週といえども、内ではなく4枠から外、特に8枠に入った馬には注目しておきたい。
アイビスSD近5年の年齢別成績
なお、6歳馬からは連対馬が出ておらず、3着1回のみと不振傾向にある。
アイビスSD近5年の前走レース別成績
勝ち馬は以上の2レースから出ていた。3歳重賞の葵S組は18年2着ラブカンプーが好走。他では3着に条件戦組から3頭好走している点には注目しておきたい。
アイビスSD近5年の前走着順別成績
今年の新潟芝1000m戦の枠番別成績
唯一3枠から勝利したのが韋駄天Sでのタマモメイトウで、2〜5着を7・8枠の馬が占める中で中団から差し切っている。
<結論>
今年のアイビスSDの出走予定馬(7/21時点)
枠順はまだ発表されていないが、期待値が高そうな馬を挙げていきたい。
まずは今年の韋駄天Sを勝利したタマモメイトウ。芝直線1000mは前走が初めてだったが、ライオンボスやカッパツハッチといった1000m実績馬を破って勝利している。3枠からスタート後に外ラチに向かって走り、ゴール寸前で差し切った点も評価。56秒5という勝ちタイムの遅さ、斤量が前走から3キロ増の56キロ、といった点から前走がフロック視されるようなら、逆に面白いと見る。
3歳馬からは牝馬のオールアットワンスが有力。前走の葵Sは好位から脚を伸ばして3着。先行できるスピードがあり、斤量は前走から3キロ軽い51キロ。外枠に入るようならかなり有望だ。
穴なら5歳牝馬のジュランビル。前走小倉芝1200mの3勝クラス・マレーシアCは3着。ただ、2走前が東京芝1800mで、大幅距離短縮、直線の長いコースから小回りと条件が大きく異なる中での好走は価値が高い。元々ファンタジーS、フィリーズRで3着と能力のある馬。今回初の直線1000mで上位争いしてもおかしくない。
なお、上位人気が予想されるライオンボスは近2走が見せ場なく、表3で示した不振傾向の6歳馬。3歳馬モントライゼは近2走先行できていない点が気にかかる。
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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