さらに上昇 若林舞衣子、首位発進

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGA ツアー2020-21シーズン第34戦『GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ』(賞金総額1億円・優勝賞金1,800万円)が7月16日、茨城県阿見町・イーグルポイントゴルフクラブ(6,657ヤード/パー72)で開幕した。この日は好スコアが続出。トーナメントコースレコードタイの63をマークした野澤真央、若林舞衣子、濱田茉優が首位に並んだ。2打差の7アンダー、4位で石川明日香が続く。東京五輪代表・稲見萌寧は4アンダー、10位タイ。16試合ぶりにツアーに復帰した渋野日向子は、1アンダーで46位タイ。
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《グリーン=スティンプ:10 1/3フィート コンパクション:22.5mm》

 前週2位の若林舞衣子はさらに上昇をアピール。9バーディー、ノーボギーのラウンドは素晴らしいーの一語だった。前半の5ホールで3バーディーを奪取。勢いが増したのは6番だった。残り150ヤードの第2打を7Iで、4メートルのバーディーチャンス。涼しい表情できっちりとカップインさせた。

 まるでゴーサインが出したかのよう。クラブを巧みに操り、バーディーラッシュを演出した。6番からの5連続は、ギャラリーからタメ息が漏れる。アスリートが好調の要因を説明する際の、ゾーンに入ったかのようだ。

 「目の前のプレーだけに集中した。何連続とか、まったく意識していない。そんな感じでプレーができた」という。そして、「きょうは、特に前半、ショットの切れ味が抜群。思い通りです。パッティングも前週の好調をそのままキープしていた」と分析する。

 まるで解脱したかのプレー。当初、持ち球のドローに加え、「フェードを打ちたい」という作戦を立てていた。しかし、「持ち球で行った方がいい。しっかりピンを狙うことが大事、とキャディーさんからアドバイスされ、気持ちが固まった」と話した。週初めの12日は、回復を促すため、ランニングを行い、翌13日もトレーニングを敢行。今大会に賭けている。

 「前半と比べ暑さのためか、だんだん腰の切れがいまひとつ。下半身とうまく連動して動かなくなった。きょうは、しっかり休養してあすへ備えたい」とメリハリをつけて、残り2日間の優勝争いへ備える。

 話は6月27日、アース・モンダミンカップヘ遡る。最終日のホールアウト後、お母さんが他界したことを知った。「あまり、症状が良くないとは聞いていたけどコロナ禍で会いにいけなかったことが残念です。29日の葬儀でお別れして、すぐに資生堂レディスへ出場するため帰京しました。母のことでは後悔したから、私のゴルフは後悔しないように…。自分を信じてプレーすることを誓った」。

 大きな心境の変化を語ると、少しだけ言葉をつまらすシーンもあった。勝負の世界はかくも厳しいものだ。一方で、この日は長男が初めてコースへ足を運んでいる。「私のプレーをみて、わかってくれたらいい」と笑顔をのぞかせた。

 産休を経て、今シーズンからツアーへ復帰。スイング改造を行い、別掲のようにスタッツは上昇を続ける。もちろん、ターゲットは17年以来の優勝だ。

(宮崎 善秀)

【JLPGA】

【<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>】

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