有村智恵 激闘・第1日を語る

チーム・協会

【<Photo:Toru Hanai/Getty Images>】

ニッポンハムレディスクラシック 桂ゴルフ倶楽部(北海道)第1日

 日々是好日。有村智恵の第1日、そんな心境だったことだろう。「全体をいえば、ほどよく良かった。でも、ショットとパッティングのミスがちょこちょこ…。ただし、7メートル、8メートルのバーディーが決まったし、ピン30センチにつけたナイスショットが2つある。ほどよい。ほどよく悪い」。7バーディー、3ボギーの内容を奥深い表現で伝えた。

 この日はインスタート。幸先よく、10、11番で連続バーディーを奪った。ところが、14番でピン横3メートルを決めてから、微妙な感覚の相違に気がつく。「15番以降、距離感がうまく合わない。ショットでショートすることが多かった。雨模様で、洋芝ということがあるでしょう。把握するまで、ちょっと時間がかかった」という。

 それだけに、後半は心機一転。「アウトは半クラブ、ワンクラブあげて対応しました。徐々に距離感が合ってきた」と、1番から4連続バーディーを説明。一方で、パー5・7番の珍プレーを話した。

 「距離が588ヤード。私はフェードヒッターだけど、第1打は左側に木がせり出しているから、頑張ってドローボールを打たなければなりません」と前置きして、「早めにボールが曲がり、80ヤードぐらいしか飛ばなかった。第2、第3打は3Wで、4打目で1.5メートルまで持っていったけど、パーパットを外して…。残念です。まぁ、1度ぐらいはそんなこともあるでしょう」。奮闘の1ホールを語っている。

 今大会は明確な目標が。21年はダイキンオーキッド20位タイ以来、4日間大会で予選落ちが続いている。不思議なことだが、それではプライドが許さない。「4日間大会になると、第1日の大叩き、第2日でミスが出てカットラインを下回り…。そういうことが続いた。もちろん、1秒たりとも気が抜けない。残り3日間、とにかく気持ち良くプレーしたいですね」と、地に足がついたようにどっしりと構える。

 そんな気迫が伝わるからこそ、公式会見で着用した、おしゃれなマスクが際立って映った。「スポンサーのミサワホームさんのキャラクターがミッフィー。その顔がプリントされているなら、買わなければいけませんよね。また、マスクを販売しているのは、ふとんの西川さん。こちらも以前、私のスポンサーだった縁もあります。もちろん、私が買いました」と、律儀な人柄が、小物ひとつにも表れる。

 今大会はツアー最長。コースは選手を育てる。ベテランもまたしかりで、新たな可能性を引き出す。ゆえに日々是好日だった。
(中山 亜子)
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

一般社団法人日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が運営する公式サイトです。女子プロゴルフツアーのスケジュールをはじめ、試合速報、選手のスタッツ、各大会の最新ニュースやクォリファイングトーナメント(QT)、プロテスト、レッスンの情報などを配信中。

新着記事

スポーツナビからのお知らせ

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント