苦杯から学習 新田彩乃が首位発進

チーム・協会

【<Photo:Ken Ishii/Getty Images>】

 2020-21シーズンJLPGAステップ・アップ・ツアー第15戦『Sky レディースABC杯』(賞金総額4,000万円、優勝賞金720万円)が、6月29日、兵庫県加東市のABCゴルフ倶楽部(6,590ヤード/パー72)で開幕。プロ入り7年目の新田彩乃が、4アンダーでリハナと並び首位スタートを切った。大会を2度制しているホステスプロの仲宗根澄香は、2アンダー、4位タイ。
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 ゴルフは、ミスするスポーツといわれる。その中から何を学び取るか。首位に立った新田彩乃は、直近のステップ・アップ・ツアー2戦で最終日最終組を経験。九州みらい建設グループレディース窓乃梅カップでは、スコアを伸ばせず。2週前のユピテル・静岡新聞SBSレディースでは、2位タイ→13位タイへ後退。試練を受けた。

 「予選はいい感じですが、決勝ラウンドは自分ではなくなる。ショットの当たりが薄くなるし、リズムも悪くなる。ユピテルは1番ホールで、セカンドショットがいきなりグリーン手前のバンカーに突き刺さった。流れが悪くなり、全部悪い方にいってしまった。コースが狭く見えたりもする」と説明している。

 しかし、明るい兆しも見えてきた。前週のアース・モンダミンカップで予選落ち。ラウンド後、ショット修正のため、すぐに練習場へ直行。普段の倍は練習したという。「そのときに、打たないとダメなんだなと思いました。たった1日の崩れを直すのに、これだけ練習しなくちゃいけない。きのうもまだ不安を残していたので、ラウンド後に練習しました。やっときょうのプレーでつかめた感じがした」と充実した笑顔を見せた。

 その練習の成果もあって、15番まで快調にスコアを伸ばす。「2番はチップインでしたけど、7番と15番は1.5メートルを決めた。久し振りに試合でショットがすごくよかった。16番は、速報ボードを見て緊張したのかな。大きめのクラブを持ったはずなのに…。手前のバンカーに入って目玉でしたが、グリーンオンしてから3パット。その後の17番ですぐバーディーを獲れたのが大きかったです」。悪い流れを断ち切った。

 今回は、ステップ初となる4日間大会。「まだ第1日が終わったばかり。私の課題は決勝ラウンド。今回は、第3日が悪くても最終日がある。普段から、マイナス思考な面もあるけれど、いろいろ経験しました。苦い経験、練習から学んだことを積み重ね、ステップアップしてきたい。今週は、バンカーで目玉になっても落ち着いてプレーできると思う」と意気込んだ。失敗の中に成功へのヒントが見えていた。
(ステップアップツアー担当・新納 智明)
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