古江彩佳『追い詰められたら強い』宣言

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】


 追い込まれた時に強い。古江彩佳が不退転の決意を示す、67で5位タイと好スタート。東京オリンピック日本代表を目指し、優勝宣言してのぞんだ第1日は、「スタートダッシュができた。うれしい」とストレートに喜んだ。
 スタートホールの10番から流れをつかむ。「ラフからの第2打は、残り165ヤード。8Iのフルショットで、グリーン手前からボールを転がす作戦です。うまくいきました。ベストショットかなぁ」。40ヤードのランでピンへピタリとつく、スーパープレーにギャラリーが驚く。1メートルのバーディーパットを楽々とカップインさせた。

 今大会終了後、東京オリンピック日本代表が決定する。もっか、3番手だが、優勝すれば逆転する可能性を残す。「オリンピックのことは考えていない。この試合に集中している。前週まで、オリンピックが頭の片隅にあった」と、本音を吐露。持ち前の全集中が分散する要因となった。それだけに、「去年、優勝争いに加わったけど最終日、スコアを崩して悔しい結果に…。忘れていない。リベンジの気持ちでプレーした」と話した。

 もう、後がない時の強さは、19年の富士通レディースで実証済み。最終プロテスト直前の試合で、アマチュアながら優勝を飾った。「(テスト受験の免除のため)やるだけのことをした。試合では途中からトップに立って、こうなったら絶対にチャンスは逃さない、と強い気持ちでプレーができました。追い詰められたら強い」と自身でも言葉にするほどだ。さまざまな感情を後回しにできる精神力の強さは、天性の才能だろう。

この日は、ホールアウト後もより入念にパッティング練習を行った。8番で7メートルのバーディーを決めながら、最終9番で3メートルのパーパットを外している。明日は、今日と同じ日にしてはいけない。向上心が見え隠れする。(中山 亜子)
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