<国内男子ゴルフ>ドライバーは中古品。ウェアも自前の41歳、白佳和は「まだまだ諦めきれない」

日本ゴルフツアー機構 (JGTO)
チーム・協会

【アイアン以外、ほぼ自前!©JGTOimages】

■今シーズン2試合目の有観客開催「ダンロップ・スリクソン福島オープン」
(6月24日ー27日、福島県・グランディ那須白河ゴルフクラブ)▼24日(大会初日)

41歳が、なりふり構わず悲願を目指す。
プロ21年目の白佳和(はく・よしかず)が、自己ベストを1打更新する「63」を出した。

この日は、ほぼフェアウェイを外さず、前・後半合わせて2度の3連続バーディは、最も長いチャンスで8番の6メートルだった。

ボギーなしの9バーディを記録して「この年で、9アンダーを出せたというのが嬉しい」と喜びをにじませ、悲願の初Vへ絶好のスタートを切った。

白(はく)が、若手の登竜門「AbemaTVツアー」で、ベテランの復活劇を見せたのは、2019年だ。
賞金王に輝いて、実に7年ぶり2度目のレギュラー返り咲きを果たした。

2000年にプロ入りし、2005年の初シードから陥落は2008年と2014年の2度。深刻なパットの不振もあり「何度もやめかけたが、周りもやめさせてくれなかったので…(笑)」と、周囲の手厚いサポートを受けて、再び表舞台に戻った。

20ー21年のロングシーズンは、若い選手に紛れてつい、飛距離の虜に。47.5インチの長尺ドライバーに手を出し「15から、20ヤードは伸びたが、めちゃめちゃ曲がった」と反省から、今週は再び持ち味の「コントロール」重視に戻したところ。

従来の45.25インチに戻すにあたり、頼りにしたのは大阪市内の大型店「ゴルフパートナー」。普段から、同店の中古品コーナーに入り浸り「先週だけで、3本買った」。
そのうち今週のバッグに入れた1本は、6万7000円だった。
「投資です。今日の63で元が取れた」と笑った。

「シャフトも、グリップも、前の持ち主のまんま。それのほうが、いいこともありますよ」と、自論を展開。
50グラムのXシャフトは、「いま流行っている”カルカタ”。皆さんも、自分のヘッドスピードに合ったスペックよりも、1個、易し目のものがいいですよ」と、選び方のコツまで伝授。
「買ってみて、合わなくても1週間以内なら、95%で買い取ってくれますよ。今年に入ってからもう20本は買っている」と、完璧な顧客ぶりを披露した。

「年齢的にもこの先、行き残れるかどうか、ギリギリのところ。とにかく、悔いを残さないように。自分に合ったものを自分で好きに使えるように」と用具も、ウェアもすべてフリー契約にしたのは3年前だ。

「服も着やすいのがいい。ショットしたときに、つっかかるのが嫌なので。今日はユニクロです」とほとんど自前で揃える中で、アイアンセットは、まるで今大会に合わせたかのように、新品のスリクソン社製。
「先週、大会前に揃えていただいて。今年は松山選手をはじめ、使っている選手がみんないい成績ですし、今週の洋芝は難しいんですけど、クラブのおかげで抜けもよくて。打感が柔らかいけど飛ぶし、球も上がりやすい。本当に助かっています」と、初日の好発進に、主催者への感謝もいっそう増した。

シード陥落を繰り返していたころは、自暴自棄になったこともあったが、夢を実現しないままでは去れない。
「レギュラーツアーで、まだ勝てていない。ずっと諦めきれなかった。諦めないで、夢を追いかけたいと思った。諦めないで、今度こそ実現させる」と、41歳ががむしゃらだ。
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