驚異の22パット 森田遥、グリーンで躍る

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGA ツアー2020-21シーズン第30戦『ニチレイレディス』(賞金総額1億円・優勝賞金1,800万円)大会第2日が6月19日、千葉県千葉市・袖ケ浦カンツリークラブ・新袖コース(6,550ヤード/パー72)で行われた。この日も大混戦。通算8アンダーで森田遥、全美貞が首位に並んだ。1打差の通算7アンダー、3位タイは穴井詩。また、通算6アンダー、4位タイで田辺ひかり、河本結が最終日の逆転を狙う。
(天候:雨 気温: 21.2℃ 風速:3.6m/s)
《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:23.5mm》

 ミントグリーンのウェアが雨に映える。最終日、森田遥は今年2度目の最終組で通算2勝目へチャレンジ。「ショットの調子はあまりいいとはいえない。そんな状態でもいいスコアが出た。少しの運があるのかもしれません」と話した。今大会はあまり相性がいいとはいえない。過去、予選落ちが2回。17年、48位タイが最高とはちょっと信じられない。「今年こそ、という気持ちです。でも、予選を通れればいいなぁ。そんな気持ちでプレーした。とにかく、難しいコースですから…」と、無欲をアピールした。

 この2日間、際立ったのはパッティング。2日間の合計が47パットで、この日は22パットだった。「小さなグリーンです。だから、たとえオンできなくても、それが当たり前と割り切っている。アプローチでピンへボールを寄せることができなかったら、パッティングで頑張ればいい」。サラリといってのけた。

 5番のパーセーブは、白眉ともいえるような圧巻のシーン。右手前バンカーからの第3打がワンバウンドでピンを直撃した。そして、10メートルの逆戻り。このピンチをいとも簡単にカップインさせている。また、11番ではグリーン手前から、11メートルのバーディーをパターで決めた。「パッティングが楽しい」と振り返ったのも当然だろう。

 「あすもアンダーパーでプレーすることが目標。一生懸命に頑張ります。ゴルフはなかなか思うようにいかないけど毎日、1ミリでも理想へ近づけるように」と努力を続ける。小さな運は、そんな積み重ねがもたらすものかもしれない。(中山 亜子)
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