【マッチプレビュー】2021年JFL第12節 いわきFC対松江シティFC

いわきFC
チーム・協会

【©︎IWAKI FC】

第23回日本フットボールリーグ(JFL)第12節。いわきFCは6月13日(日)、いわきグリーンフィールドに松江シティFCを迎える。

対戦相手の松江シティFCは島根県松江市を本拠地とし、将来のJリーグ参入を目指すチーム。今年のJFLではここまで3勝4分け3敗、勝ち点13で10位。序盤は調子を崩すも、ここにきて第10節にF.C.大阪に勝利、第11節で鈴鹿ポイントゲッターズに引き分けるなど、復調の兆しを見せつつある。

オリジンは1968年に創設された松江RMクラブ。2008年にヴォラドール松江となり、2009年に島根県リーグ1部で優勝。2010年より中国リーグで戦い、2011年から昇格2年目の2011年、将来のJリーグ入りを目指して現在の名称となった。

2014年に中国リーグ初優勝。この年から3回のリーグ優勝を果たすも、JFL昇格をかけて戦う全国地域サッカーリーグ決勝大会(全国地域サッカーチャンピオンズリーグ)の厚い壁に跳ね返され続けた。

2017年に現在の経営母体「松江シティFC株式会社」を設立。継続的に強化を続け、翌2018年、チームはついに壁を破る。中国リーグを18戦全勝で制すと、第54回全国社会人サッカー選手権大会で優勝。全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2018を1次ラウンド全勝、決勝ラウンド2勝1分けで制し、3冠を達成。堂々たる成績でJFL昇格を果たした。

JFL1年目の2019年は5勝10分け15敗の15位。しかし2020年は開幕戦に勝利して波に乗り、前半戦は上位に食い込んだ。その後はやや調子を落としたものの、最終的には10位に入っている。

いわきFCと松江シティFCは、これまで二度対戦している。

初対決は東北社会人2部南リーグ所属時代、2018年の全日本社会人サッカー選手権準決勝。いわきFCはGK坂田大樹、DF金大生、MF平澤俊輔(現スタッフ)らが先発し、FW平岡将豪が前半途中から出場している。試合は前半後半に1点ずつを決められ、0対2で完敗。松江は決勝でFC刈谷に勝利して優勝(いわきFCは3位決定戦でおこしやす京都ACに勝利し3位)。その勢いをかって地域CLを制しJFL昇格を勝ち取っており、明確に力の差を示される結果となった。

2度目の対戦は昨年のJFL第27節。当時のいわきFCは勝ったり負けたりを繰り返す中、26節のHonda FC戦を引き分けて浮上のきっかけをつかみつつあった。

試合は前半11分にFKのクリアミスを決められ松江に先制を許すも、前半28分にMF金大生、35分にFW鈴木翔大、前半アディショナルタイムにMF寺村浩平(現・奈良クラブ)のゴールで3対1で勝利。昇格圏内入りへの望みをつなぐとともに、初対決からの2年間で積み上げた力を見せつけた。

【©︎IWAKI FC】

では今節、いわきFCは松江シティFCといかに戦うのか。田村雄三監督、村上佑太アナリストのコメントを紹介しよう。

「非常に大切なゲーム。一番の敵は内側にいる」田村雄三監督

「前節のHonda FC戦の後に2日オフを入れ、選手達はリフレッシュして疲れも取れたはず。ただし、リフレッシュしすぎてもダメ。オフ明けに強敵を相手に引き分けに甘んじている緩い空気を感じたので『満足するな』というメッセージを送る意味で、今週水曜、木曜と特にハードにやりました。前節は勝ち点2を落とした試合。緊張感を持って戦い続けないと、これから先で食われてしまいます。

松江シティFCさんのやろうとしていることは、ある程度見えています。3バックとボランチの5人でビルドアップして、ワイドと3トップの5人で攻撃していく。特定の誰かに頼らず、やるべきことをみんなで遂行するチームで、まとまったら強い。シーズンインから少しずつ完成度を高めつつある印象で、油断して簡単に勝てるような相手ではまったくありません。

ただし、一番の敵は自分達の内側にいる。もう一度気持ちを引き締めて、強い気持ちで試合に臨めるか。そしてHonda FC戦で出たクロスへの対応やシュートの精度といった課題を克服し、さらに肉付けしてチーム力を上げることができるか。ポイントはここです。

【©︎IWAKI FC】

今節のフォーメーションについては未定ですが、松江シティさんとの相性も考慮して決めていきます。スターティングメンバーについてもまだ決まっていませんが、負傷者が出ており、前節から多少の入れ替えがあるかもしれません。

ここ2試合引き分けが続いており、今節は絶対に落とせない非常に大切なゲーム。圧倒して勝ちをつかみたいと思います」

「先制点を取られると、厄介なことになる可能性も」村上佑太アナリスト

「松江シティさんは今シーズン序盤に調子を落としましたが、JFLのここ2試合でF.C.大阪に勝ち、鈴鹿ポイントゲッターズに引き分けるなど、盛り返しています。昨年のJFL得点王が移籍した影響か、特定の誰かの力に頼らず、全員が連動して攻撃してくる。そこにどれだけ対応できるかがカギを握るでしょう。

F.C.大阪さんにアウェーで勝った試合では、いつも通りボールをつなぎつつ、相手が出てきたら背後に蹴って1点を取り、その後は全員で守って試合を終わらせました。でもホームの鈴鹿戦は打って変わり、しっかりつないでチャンスを多く作っていた。相手によって戦い方を変える器用なチームで、やるべきこととやってはいけないことがしっかり整理されている。F.C.大阪さんのように先制点を取られると厄介なことになる可能性もあるので、注意したいところです。

とはいえ、決して相性の悪いチームではない。ウチは前からはめて前からガンガン奪いにいくので、戦いやすい相手です。今年のいわきFCは後半の失点が少ないのが特徴。前半を0対0もしくは1対0で折り返せたら、確実にウチのゲームになるでしょう。

【©︎IWAKI FC】

今のJFLに、いわきFCより走れるチームはいません。今年は前半からフルパワーで押し込んでいくので、相手もそれに対抗して全力で来ざるを得なくなる。その結果、後半に相手の足が止まる。今まで対戦した相手は、ほぼ全部そうでした。前半を最低でも0対0で折り返せれば、必ず勝てると確信しています」

絶対に落とせないゲーム。

5月の過密日程を乗り越え、前節では2位につける強豪Honda FCとのアウェーゲームを引き分けで終えたいわきFC。現在11試合を消化し、7勝4分けの勝ち点25で首位をキープしている。

次節からアウェー2連戦。相手は昨年敗れた王者・ヴェルスパ大分、そして天皇杯で敗れたソニー仙台FCだ。ここをどう乗り切るかは、今シーズンの大きなポイントとなるだろう。中でもヴェルスパ大分は調子を上げており、現在勝ち点20で3位。今節の結果次第では、大分でのアウェーゲームがHonda FC戦に続く首位攻防戦となる可能性も。このことを考えると、今節は絶対に落とせない。

【©︎IWAKI FC】

試合は6月13日(日)13時より、いわきグリーンフィールドにてキックオフ。試合の模様は、YouTubeのJFLオフィシャルチャンネルにてライブ配信される。ぜひ会場にて観戦ルール順守の上、気持ちのこもった拍手で、いわきFCの選手達の熱き戦いを後押しいただきたい。

なお、いわきFCの最新情報は現在、"魂の息吹く"noteにて配信中。

また、いわきFCファンクラブ「LOVE IWAKI」も、会員を随時募集。入会は無料。チケットやグッズの会員限定価格で購入や、メルマガによる情報配信など多くの特典があるので、ぜひチェックしてほしい。

いわきFCの熱き戦いに、引き続きご注目を!
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著者プロフィール

「いわき市を東北一の都市にする」ことをミッションに掲げ、東北社会人サッカーリーグ1部を戦う「いわきFC」の公式アカウントです。

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