皐月賞組は継続騎乗を重視! 日本ダービーを分析する
【2021/4/18 中山11R 皐月賞(G1) 1着 7番 エフフォーリア】
日本ダービー近10年の人気別成績
■表1 【日本ダービー近10年の人気別成績】
以下、5番人気馬が1勝、10番人気以下は一昨年ロジャーバローズが12番人気で勝利している。近3年は18年3着コズミックフォース(16番人気)、一昨年1着ロジャーバローズ(12番人気)、昨年3着ヴェルトライゼンデ(10番人気)と2ケタ人気馬が一頭ずつ好走しているが、3連単の配当は18年285万6300円、一昨年19万9060円、昨年5140円とかなりバラついている。結果的に1番人気馬が勝つかどうか、また勝たなくても馬券に絡むかどうかで配当がかなり変わってくる一戦だ。
日本ダービー近10年の1番人気馬の成績
■表2 【日本ダービー近10年の1番人気馬の成績】
また近3年の1番人気馬はいずれも無敗でダービーに挑戦しており、昨年のコントレイルのみ勝利している。
日本ダービー近10年の馬番別成績
■表3 【日本ダービー近10年の馬番別成績】
これら内の1〜5番に入った馬が過半数の6勝をあげている。対して、15番から外は17番に入った18年ワグネリアンの1勝のみで、のべ【1.0.1.38】と苦戦傾向にある。15・16番は3着以内馬が出ておらず、大外の馬番に入った馬も17年アドミラブルの3着1回のみだった。また、黄色で強調したように奇数馬番に入った馬が勝利数、勝率・連対率・複勝率ともに偶数馬番の馬を上回っている。
日本ダービー近10年の前走レース別成績
■表4 【日本ダービー近10年の前走レース別成績】
京都新聞杯組は13年キズナ、一昨年のロジャーバローズと2勝。これら好走した4頭はいずれもディープインパクト産駒だった。青葉賞組は勝ち星がなく、2・3着止まり。ただし、青葉賞組の前走1着馬は【0.2.1.6】で複勝率33.3%。注意しておきたい。
プリンシパルS組は18年コズミックフォースの3着1回のみで、連対馬が出ていない。NHKマイルC組は出走した22頭がいずれも4着以下に敗れている。
皐月賞組の前走人気別成績(過去10年)
■表5 【皐月賞組の前走人気別成績(過去10年)】
皐月賞組の前走騎手継続or変更別成績(過去10年)
■表6 【皐月賞組の前走騎手継続or変更別成績(過去10年)】
表5のデータと合わせると、皐月賞組で前走5番人気以内、かつ皐月賞から継続騎乗の馬はのべ【8.6.3.15】で、複勝率53.1%と非常に優秀。近2年の3着以内馬6頭中5頭がこのタイプだ。
皐月賞以外の組の前走着順別成績(過去10年)
■表7 【皐月賞以外の組の前走着順別成績(過去10年)】
日本ダービー近10年の前走上がり順位別成績
■表8 【日本ダービー近10年の前走上がり順位別成績】
今年の日本ダービーの出走予定馬(5/26時点)
■表9 【今年の日本ダービーの出走予定馬(5/26時点)】
<結論>
1番人気が予想されるエフフォーリアは稍重だった前走の皐月賞で3馬身差の快勝。前走2番人気と皐月賞組の勝ち馬ゾーンに入っており、東京芝でも2勝をあげている。横山武史騎手が4戦続けて手綱を取っており、今回も勝利に一番近い存在と見る。
牝馬のサトノレイナスは、前走の桜花賞では上がり最速となる32秒9の脚で2着。表8で述べたように前走G1における上がり最速馬は【5.0.0.10】で、一発の魅力がある。牡馬に比べて斤量が2キロ軽いのも有利で、瞬発力勝負になれば1着も十分に考えられる。
穴候補としてはヴィクティファルスとワンダフルタウンの2頭を挙げておきたい。ヴィクティファルスは皐月賞で9着に敗れたものの、当時4番人気に支持されていた。共同通信杯ではエフフォーリアの2着と好走し、シャフリヤールに先着している。池添騎手が継続騎乗なのも強調材料で、皐月賞からの巻き返しが期待できる。ワンダフルタウンは約5か月ぶりだった青葉賞を勝利。和田竜二騎手が継続騎乗となり、前走からの上積みも大きいはず。左回りは2戦2勝と相性が良く、前走が過小評価されるなら面白い一頭だ。
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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