【レビュー】2021年JFL第8節・いわきFC対高知ユナイテッドSC

いわきFC
チーム・協会

【©︎IWAKI FC】

JFL第8節が5月5日、いわきグリーンフィールドにて行われ、いわきFCは高知ユナイテッドSCに3対2で勝利した。

いわきFCの布陣は今節も4バック。CBは奥田雄大と黒澤丈がコンビを組み、右サイドハーフはこの試合も金大生。2トップは3試合ぶりに、鈴木翔大と古川大悟のコンビとなった。

試合は開始早々から動く。いわきFCはこの日も開始から積極的に攻め立て、前半2分、MF山下優人のCKから、こぼれ球をFW古川が右足を振り抜きゴール。待望のセットプレーからの得点で先制する。

そして13分には、MF山下からパスを受けた左サイドハーフのキャプテン山口大輝がゴール前に持ち込み、シュート。GKが弾いたところに再びFW古川が詰めて2点目をゲット。いわきFCが早くも2点をリードする展開となる。

試合は前半終了間際、高知キャプテンの平田拳一朗選手が左サイドを突破。コンディション不良で下がった高知FW赤星魁麻選手(元いわきFC)の交代で入ったFW西村光司選手がゴールを決め、高知が1点を返す。

いわきFCは後半からMF金に代え、右サイドハーフに岩渕弘人を投入。初の右サイド起用となった岩渕は攻守に積極的に動く。しかし高知FW西村選手が、今度は右サイドから見事なロングシュート。これが同点ゴールとなってしまう。

いわきは69分、FW古川に代え平岡将豪、CB奥田に代え黒宮渉を同時に入れ、攻守にアクセントをつけていく。77分にはFW鈴木に代え吉澤柊を投入。直後に試合が動いた。左サイドからSB日高がニアに上げた絶好のクロス。これに反応した吉澤が頭から飛び込み、ファーストタッチで決勝ゴール。吉澤の初得点で、いわきFCが勝ち越しに成功した。

今季初得点で田村監督の起用に応えたFW吉澤 【©︎IWAKI FC】

89分にはSB嵯峨理久に代えて小田島怜を投入し、いわきFCが守り切って試合終了。前節に続き、田村監督の選手交代がさえる結果となった。

この勝利で勝ち点17。首位を走るHonda.FCが今節ラインメール青森に敗れたため、いわきFCは今年のJFL唯一の無敗チームに。武蔵野ユナイテッドFC戦延期の影響で消化数が1試合少ない状況ながらも、Honda.FCと勝ち点差2の2位に浮上した。

田村雄三監督談話

「ゴールデンウィーク最終日、悪天候の中、1000人を超える方々が来て下さり感謝しています。さまざまな制限がある中、皆さんの念が背中越しに伝わりました。それが決勝点につながったと思います。ありがとうございました。

前半にセットプレーを含めていい形で2点リードしたことで、少しブレーキがかかったというか、時間がありすぎてボールがなかなかスムーズに動きませんでした。後半からメンバーを代えましたが、相手のスーパーシュートもあって同点に追いつかれてしまいました。

吉澤の逆転ゴールは吉澤0.4点、日高0.6点ですね(笑)。それは冗談としても、日高のクロスが素晴らしかった。もちろんそれだけではなく、吉澤がいい動きをしたからこそ、日高があの場所にクロスを入れることができたのもあります。日高のクロスの速さと精度、そして吉澤の動き出しで生まれたゴールでした。

吉澤はもともと、ボックス内でゴールに向かうパワーを持つ選手。それが結果として出ました。また吉澤だけでなく、交代で出た選手達がチームにパワーを与えてくれたことをうれしく思っています。

ただし、3点目を取った後にもう1点、2点、追加点を取れる力をつけなくてはいけません。最後の5分も守るのではなく、点を取りに行く。それが相手にとって一番嫌なことだと思うので、終わりでバタバタしたのは課題です。

【©︎IWAKI FC】

次の試合は今週日曜日、福島ユナイテッドFCさんとの天皇杯福島県代表決定戦です。中3日ですが、選手達はメンタルも含めてしっかりとコンディションを整え、いい準備をしてほしい。そして2月末のメモリアルマッチで負けているので、しっかり借りを返して福島県代表の座を手にしたいと思います」

FW古川大悟談話

「最近はサブとして、後半に流れを変える役割が多くなっていました。前半をベンチで見ていると『自分だったらこうするのに』と少しもやもやすることもありましたね。今回スタートが決まってからは、チームのために走って点を取ることだけを考えました。

1点目は練習していたことが結果となって出ました。信じて蹴るだけでした。自分の得点は開始早々が多く、今日も狙っていました。相手の準備ができていない状態で決め切ってしまうのは大事。スタートから入ると決まったら、常に狙っています。2点目は、自分が背後のランニングでスペースを開けたところに山口大輝選手がドリブルで入って、シュート。後ろで待って、弾いたところを流し込みました。

第1節、第2節の2得点以来、ゴールから遠ざかっていたので、正直あせりはありました。今日は本当に点が取りたかったので、結果が出て本当によかった。今日の2点を次につなげたいと思います」

3試合振りにスタメン復帰したFW古川は2得点の活躍を見せた 【©︎IWAKI FC】

FW吉澤柊談話

「クロスは来ると思っていました。CB2人とのギリギリの駆け引きで間に飛び込み、先にボールに触ってゴール。イメージ通りでしたね。取れて本当によかったです。

途中出場が多く短い時間しか出られていない中、少しは爪痕を残せたかなと。やっと入ったな、という気持ち。少しほっとしました。まずは両親に感謝をしたいですね。今日こちらに見に来てくれていて、今まで育ててくれたことへの感謝を結果で返せた。本当によかったです。

次の試合は天皇杯の福島ユナイテッドFC戦。まずはチームのために、攻撃も守備もハードワークすることからやっていきます。このまま調子を上げ、スタートで出られるよう頑張っていきたいです」

引き続き、熱き戦いにご注目を。

今節も4月23日にいわき市で発令された「感染拡大防止一斉行動」の実施を受け、飲食ブースや体験ブースなどを含むすべてのイベントを中止。それでも、スタジアムには1007名の方々に来場いただいた。

次戦は5月9日13時より行われる、天皇杯福島県代表決定戦。福島市のとうほう・みんなのスタジアムで、J3の福島ユナイテッドFCと対戦する。そしてJFL第9節はアウェー。5月15日13時から、現在8位のFCマルヤス岡崎と対戦する。引き続き、熱き戦いにご注目いただきたい。

【©︎IWAKI FC】

なお高知ユナイテッドSC戦のハイライトを、いわきFCの公式YouTubeチャンネルにて配信している。

そして、田村雄三監督自ら試合の裏側を綴る『田村雄三ここだけの話 〜BEHIND THE SCENES』を始めとするいわきFCの最新コンテンツは、"魂の息吹く"noteをぜひチェックしてほしい。

また、いわきFCファンクラブ「LOVE IWAKI」も、会員を随時募集中。入会は無料。チケットやグッズの会員限定価格で購入や、メルマガによる情報配信など多くの特典があるので、ぜひご入会を。

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著者プロフィール

「いわき市を東北一の都市にする」ことをミッションに掲げ、東北社会人サッカーリーグ1部を戦う「いわきFC」の公式アカウントです。

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