託される4番の重責 ロッテ安田 不動の4番への道

千葉ロッテマリーンズ
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【千葉ロッテマリーンズの4番安田尚憲内野手】

 21歳の若者が開幕から4番を任されている。強力マリーンズ打線の軸を担うのは安田尚憲内野手だ。昨シーズン、チームの誰よりも多く4番を打ってきた。そして今年は不動の4番への道を歩もうとしている。

 開幕から15試合を終えた。パ・リーグ5球団、一通りと戦い終えたことになる。5連敗スタート。打線がなかなか繋がらない時もあった。それでも4番安田が変わることはなかった。このことについて井口資仁監督は「期待をして、そしてこちらは覚悟をもって起用している。安田も覚悟をもって打席に入って欲しい」と強い想いを口にした。

 安田もベンチの期待を感じているからこそ歯を食いしばり、グラウンドに向かう。オフから取り組んできたのは強いストレートに打ち負けない鋭いスイング。会得するために1月の自主トレ、2月のキャンプと徹底的にバットを振る日々を繰り返してきた。

 手ごたえを感じた試合がある。4月7日のバファローズ戦(ZOZOマリンスタジアム)。4対2。2点リード、七回一死三塁の絶好の追加点のチャンスで打席が回ってきた。カウント3ボール、1ストライク。「バッティングカウントだったのでストレートに狙いを絞り待っていた」と振り返るようにバファローズ3番手の鈴木優投手のインコース直球に狙いを絞りフルスイング。一撃で仕留めた。打球は低い弾道でファンの待つライトスタンドに吸い込まれていった。これが安田にとって本拠地では今季1本目の本塁打。悠々とダイヤモンドを一周する若き主砲の姿をベンチで指揮官は嬉しそうに見つめた。

 「開幕からなかなか結果を出せなくてしんどいこともありましたけど、首脳陣や先輩方が『前向きに行け』と声をかけていただき明るく振舞ってくださったので、下を向かずに明るく前を向くことが出来ました。打席でも沢山チャンスでまわしてくれる。周りから勇気をいただいています」と安田。14打点で現在、リーグトップ。バックアップしてくれる周囲に感謝の言葉を述べる。

 4番はそのバットで勝利を呼び込む。その一打でチームを窮地から救い、勝利へと導かなくてはならない。強い覚悟と責任の伴う打順。だからこそ安田はさらなる高みを目指す。

 「もっともっとしっかりと打てる打者にならないといけない。ストレートに関しても150キロ、155キロを超えるストレートを確実にスタンドイン出来る打者になりたい。相手のエース、抑えの切り札が決めにきたストレートを打ち返せる打者になりたい。それが今年の目標」と意気込む。

 ペナントレースはまだ始まったばかり。あと125試合の激闘が待つ。その中で、4番安田で勝ったといえる試合を何試合作れるか。期待を込めて井口監督は主軸に起用する。その想いに応えようと若武者は強く意気込む。まだ肌寒い日々は続くが背番号「5」はいつも汗だくなりながらバットを振る。託された想いをボールにぶつける。

千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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