小野祐夢が首位 課題は最終日のバックナイン

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【<Photo:Ken Ishii/Getty images>】

 2020-21シーズンJLPGAステップ・アップ・ツアー第10戦『フンドーキンレディース』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会第2日が4月14日、大分県臼杵市・臼杵カントリークラブ(6,358ヤード/パー72)で行われた。昨年11月、ステップ・アップ・ツアー初優勝の小野祐夢が、通算5アンダーで単独首位へ浮上。2打差の通算3アンダー、2位タイにディフェンディングチャンピオンのリハナ、小川陽子、小橋絵利子、アマチュアの永嶋花音が最終日の逆転を狙う。
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 前日とは一転。最大瞬間風速14.7m/sの強風が選手を悩ませた。しかし、小野祐夢は快調にスコアを伸ばす。10番、3メートルのバーディー奪取で勢いをつけると、11番は、残り155ヤードの第2打を7Iでピタリと寄せた。さらに12番、15ヤードをチップイン。3連続バーディーを奪い、単独首位に立つ。

 ところが、気を引き締め直した。「後半になればなるほど、気が抜けない。きのうも15番で、ティーショットを左に曲げ、OBを打った。昨年の大会は49位タイと振るわなかった。今年は同じ轍を踏みません。ピンチでも、焦らずプレーしている」という。やはり、昨年のカストロールレディースで優勝したことが、より自信になった。

 それだけではない。技術面の進化も言葉にした。「今回、バーディーがたくさんとれた。オフのアプローチ、パッティングの猛練習が結果に表れている。ミスをしても、取り戻せると思う。感情の起伏が少なくなった」と、手応えを話した。

【<Photo:Ken Ishii/Getty images>】

 前週、富士フイルム・スタジオアリス女子オープンでもアプローチに助けられている。「風が強かったし、砲台グリーンが多い。本当に難しかったけど、大崩れすることがなかった。第1日、15時半のスタート。第2日は27ホールをプレーしました。体力的につらかった試合も、うまく乗り切れたことも大きい」と続けた。昨年3月末、練習中に股関節を痛めるアクシデント。松葉杖を手放せない毎日が続いた。さらに、緊急事態宣言発令で約1カ月間、ゴルフから遠ざかったそうだ。とはいうものの、苦しい時期でも努力を続ける。「何もできなかったわけではない。体に負担が少ないショートパットを見直した。1メートルをカップインさせることを何度も…。最近、ミドルパットが決まるのはそのおかげでしょうか」と、うなずいている。

 この日も7バーディーの攻撃的なプレーが際立った。それだけに、課題は最終日のバックナインだ。優勝したカストロールレディースでは、13番でダブルボギーを叩いている。「油断をしているわけではないけど、OBが出るかもしれない。でも、去年と違ってバーディーがとれている。あしたは速報ボードを見ながら、じっくりとコースへ挑みたい。マスターズの松山選手みたいに、パーパットを外してもタップインで勝てるぐらいが理想ですね」と笑顔で締めた。精神面の成長を実感していることに他ならない。

(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)
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