復活の兆し 服部真夕ー左打ちで新境地

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【<Photo:Ken Ishii/Getty Images>】

 2020-21シーズンJLPGAステップ・アップ・ツアー第10戦『フンドーキンレディース』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)が4月13日、大分県臼杵市・臼杵カントリークラブ(6,358ヤード/パー72)で開幕した。第1日、JLPGAツアー5勝を誇る服部真夕が3アンダーで単独首位。1打差の2アンダー、2位タイにディフェンディングチャンピオンのリハナ、小橋絵利子、アマチュアの永嶋花音、小暮千広がつけた。
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 ステップ・アップ・ツアーでは、初の単独首位スタート。服部真夕は、「ボギーが先行したけど、すぐにバーディーで取り戻すことができた。また、パー5で3つのバーディーがとれたことが良かったと思う」。4番、1メートル。10番が2メートル。13番は見どころ十分。2オンへ成功して、20メートルから2パットでスコアを積み重ねた。「最終ホールまで速報ボードを見ていない。単独トップで驚いた。やっぱり、ボードの一番上に名前があるのはうれしい」。初めてのインタビューだったが、マスク越しでもうれしそうな表情がわかる。

 2007年、プロテストに合格。18年まではJLPGAツアーへ参戦した。400試合以上に出場し、5勝。ところが、13年からアプローチの不振で、ユーティリティーやパターを使うなど、試行錯誤の連続だ。一方、昨年の1月から左打ちでのアプローチまでチャレンジ。昨年6月のアース・モンダミンカップから、本格的に試合でも取り入れる。「あのときは、アプローチが良くて、約1年半ぶりに予選を通過した。あれほどアプローチに助けてもらったこともなかったし、左でもやっていける、と自信がついた」と振り返る。この日も2度、左打ちを披露した。11番、約30センチにつける妙技には、タメ息が漏れる。

 ステップ出場は、今回で19試合目。「キャディーさんは、1組に1人だけ。去年は、コロナ禍でセルフプレーも何試合かあった。自分自身ですべてをやらないといけない」。ただし、こんな話も加える。「ステップに出始めたころ、私がどんな現状なのかをわかっていたので、試合へ出場することがすごくうれしかった。その気持ちは、今も同じです」と力を込めた。

 今回は19年、京都レディースオープン以来、約1年半ぶりの有観客開催。「朝から雨が降っていたにもかかわらず、多くのギャラリーの皆さんが足を運んでくださった。スタートホールの雰囲気が違う。きょうのプレーはいい緊張感があったおかげです」と、感謝のひとことを添えている。苦難の末に挑戦した左打ち。必見だ。
(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)
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