ガンバ大阪の事例でのゲノム解析の結果。第28回新型コロナウイルス対策連絡会議会見レポート

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【©J.LEAGUE】

一般社団法人日本野球機構(NPB)と公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が連携する「新型コロナウイルス対策連絡会議」の28回目の会議が、5日に開かれた。

今回の会議では、先日、8名の陽性者が出たガンバ大阪の事例でのゲノム解析の結果が共有された。

会議後の記者会見でJリーグの村井 満チェアマンは「一時期バスの中での感染という推測がありましたが、ゲノム解析をすることで今回はバスの中ではなく、別のところだったという報告をいただきました。今まで以上に感染力が高いという状況のなか、基本に戻り、ロッカールームなどの対応・対策が必要であることを改めて認識した次第であります」と話した。

専門家グループの賀来 満夫氏は、ゲノム解析の有効性を次のように説明する。

「ゲノム解析をすることで、クラスターが発生した時に、どういった形で伝播する可能性があったのかが、ある程度見えてきます。バスでの移動ももちろんリスクはありますが、今回はそこではなく、ロッカールームですとか、そういったところでの感染・伝播の可能性が高いのではないかということが、分かってきました」

この事例を受け、先日、2つのチームで感染が確認されたNPBでもゲノム解析を用いた調査を行っていくという。NPBの斉藤 惇コミッショナーは、「NPBで発生した2つのケースでも、ゲノム解析をベースに徹底的な分析を行い、対策を取っていきたいと思っております」と考えを示している。

一方、Jリーグでは試合直前に感染者が出た場合におけるオンサイト(現地)での検査を実施する方針も示された。村井チェアマンは「現段階では具体的なところまで固まっていませんが、まず我々が行っている2週間に1回のPCRによる公式検査を軸にしていくことは変わりません。保健所による濃厚接触の特定が試合期日に間に合わない場合は、Jリーグ基準での濃厚接触疑いとすることでやってきました。ただ、独自基準にやるにしても、直近で陽性判定者が出て、我々自身も十分な検証ができない可能性も考えられます。そういった時には、試合前日、当日に抗原定性検査を行なうということを想定しました」と説明した。

もっともオンサイトでの抗原定性検査には、メリットとデメリットの両面があると村井チェアマンは言う。

「検査そのものは感度の問題、いわゆる偽陽性が出てしまう可能性があるため、様々な影響も想定されます。そうしたデメリットも存在する一方で、検査を直前でやることで、少しでも感染の可能性のある人を排除できるというメリットもある。そうしたメリット、デメリットをしっかり把握したうえで、100%ではないことを前提にしながら、選手のプライバシーを守っていくことも含めて検討し、Jリーグの基準として、今のPCR検査を補完する体制を敷いていきたいと考えています」

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