存在感を増すキズナ産駒の特徴を探る!
【2021/3/21 阪神11R 阪神大賞典(G2) 1着 6番 ディープボンド】
キズナ産駒の重賞勝利一覧(2021/3/21終了時点)
■表1 【キズナ産駒の重賞勝利一覧(2021/3/21終了時点)】
また、今年4歳になるビアンフェはオーシャンSで3着、マルターズディオサも阪神カップで2着と好走。単なる早熟馬ではなく、3歳秋以降の戦いでも活躍を続けているのも特徴として挙げられる。また人気面でも、昨年の葵Sにおけるビアンフェのみ1番人気で、他は3番人気以下での勝利だった。ディープインパクト産駒やロードカナロア産駒のように血統から人気になりやすいという傾向は見られず、重賞での単勝回収率は179%と高い。
キズナ産駒のダート距離別成績(2021/3/21終了時点)
■表2 【キズナ産駒のダート距離別成績(2021/3/21終了時点)】
一方で1200m・1400mでは複勝率が低く、1800m以上とは2倍以上の差が開いている。
キズナ産駒のダート戦馬体重別成績(2021/3/21終了時点)
■表3 【キズナ産駒のダート戦馬体重別成績(2021/3/21終了時点)】
表2と組み合わせて、「馬体重500キロ以上でダート2100m以上」の条件だと【3.0.4.4】で、複勝率63.6%。今年に関しては【3.0.4.1】で馬券圏外の1回も4着と非常に安定して走れており、この条件はぜひおさえておきたい。
キズナ産駒の前走からの距離増減別成績(芝レースのみ・2021/3/21終了時点)
■表4 【キズナ産駒の前走からの距離増減別成績(芝レースのみ・2021/3/21終了時点)】
前走と同距離組は連対率で距離短縮馬と並んでおり、距離延長馬は勝率・連対率・複勝率ともに最も低い。ただし、ディープボンドのように距離延長で重賞を2勝したタイプもいるので、個々の好走パターンを探ることも重要だ。
キズナ産駒の前走着順別成績(芝レースのみ・2021/3/21終了時点)
■表5 【キズナ産駒の前走着順別成績(芝レースのみ・2021/3/21終了時点)】
また、黄色で強調した前走10着以下の勝率が他の種牡馬に比べて高いことが特徴だ。他の上位種牡馬の前走10着以下における勝率(芝・20年〜今年3/21終了時点)をあげると、ディープインパクト産駒5.5%、ロードカナロア産駒6.0%、ハーツクライ産駒2.2%、ルーラーシップ産駒1.4%などとなっている。ディープボンドも皐月賞10着から京都新聞杯、中山金杯14着から阪神大賞典をそれぞれ勝利しており、大敗後でも一変しやすいのがキズナ産駒の特徴だ。
キズナ産駒の芝レース馬場状態別成績(2021/3/21終了時点)
■表6 【キズナ産駒の芝レース馬場状態別成績(2021/3/21終了時点)】
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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