海外でブレイクする日本馬のタイプにはまっているのは? ドバイWCデー・4レースの馬券の狙い目を伝授

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【ドバイWCではアメリカ勢を素直に信頼したい【Photo by Getty Imag】】

【ドバイワールドカップ】ダート2000mではアメリカ勢を素直に信頼

 ダート2000mではアメリカ勢を素直に信頼したい。1番手に挙げるへスースチームは、重賞勝ちこそないが、昨年10月以降G1で3、2、2着。特に近2戦は勝ち馬から2〜3馬身差前後で食らいついており、このメンバーならあっさり抜けておかしくない。

 相手はゴドルフィン所有のアメリカ馬ミスティックガイド。ベルモントのジョッキークラブゴールドカップ招待では3/4馬身差2着とよく食らいついた。G2、G3も勝っており、人気でも逆らえない。

 穴は地元、しかもドバイではなく中東馬ではないか。まずサウジアラビアのグレイトスコット。サウジカップは3着ながら勝ったミシュリフには7馬身半差、2着シャーラタンにも6馬身半差をつけられた。しかし、ここに出てきた他の3頭は問題なく降しており、メンバー的に2・3着なら十分ありそうだ。

 さらに、バーレーンのサルートザソルジャー。アルマクトゥームチャレンジラウンド2とラウンド3を連勝した勢いは、ここでも侮れない。特に前走は楽な逃げ切り。意外に先行馬が少ない組合せで、今回もあっさり先手を取れるようだと逃げ残りがあっておかしくない。

【ドバイシーマクラシック】クロノジェネシスは欧州最強となる可能性も秘めたスターホース候補と激突

ジャパンの全弟して日本のファンにもおなじみのモーグル 【Photo by Press Association】

 ここは日本勢と欧州勢が強いカテゴリ。少頭数ではあるが、上位人気となっているのは各国の最強クラス。非常に興味深い一戦となりそうだ。

 モーグルはジャパンの全弟と言えば日本のファンにもおなじみだろう。昨年は英ダービーで6着と敗れているが、そこから一気に力を付けて秋のパリ大賞では後の凱旋門賞2着インスウープと4着ゴールドトリップを相手に楽勝。本番でも注目を集める存在になったはずだが、直前にオブライエン厩舎も使用していた飼料から禁止薬物が検出された影響で出走を取り消した。その後のBCターフでは崩れたものの、香港ヴァーズでは香港の雄エグザルタントを相手に大楽勝を演じた。

 このまま実績を重ねれば欧州最強となる可能性も秘めたスターホース候補。舞台設定も文句なく、ここは中心視できる。

 ミシュリフは昨年の仏ダービー馬で今年のサウジカップ勝ち馬。秋の凱旋門賞も見据えてのシーマクラシック参戦となった。前走で負かしたシャーラタンは昨年いろいろなアクシデントに見舞われたが、無事ならばケンタッキーダービーでも中心視されていたほどの馬。決してダート向きの体形とは思えない体でそれを打ち負かしたのだから身体能力の高さは相当と考えていい。

 ミシュリフの父メイクビリーヴの父はマクフィ。血統を見ると2410mは長いように思えるが、体形を見ると決して対応できないとも思えず、こちらも日本馬の強力なライバルとなる。クロノジェネシスは当然有力だが、少頭数の大箱コースだと折り合いが最大の課題。落ち着いて走れれば上記2頭にヒケは取らない。

【ドバイターフ】ヴァンドギャルドは海外でブレイクする日本馬のタイプにはまっている

日本から唯一ドバイターフ参戦のヴァンドギャルド 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 ワンターンで直線が長い芝1800m。瞬発力が試されるこの舞台は日本馬にとって特に有利な条件と言える。

 今年はヴァンドギャルド一頭のみの参戦となるが、実績的にはこれまでの日本馬と比べて物足りない印象を受ける。だが馬体の印象であれば重厚感を持ち合わせたディープ産駒で、極限に軽い日本の馬場よりも適度に重い馬場が最も合いそうなイメージ。常にテンションが高い馬だけに落ち着きがカギとはなるが、ウインブライトのように海外でブレイクする日本馬のタイプにはまっている感覚はある。

 相手を見渡しても欧州で強敵と走っているロードノースを除けばさしあたって強力なメンバーもおらず、ここは興味深い一戦となりそうだ。

 ロードノースは昨年のプリンスオブウェールズSでアデイブ、バーニーロイ、ジャパンといった強豪を相手に楽勝と言っていい内容。英インターナショナルSではガイヤース、マジカルに敗れての3着だったが、欧州中距離路線では今年の主役候補となる一頭。英チャンピオンSは馬場、ブリーダーズカップターフは距離もあって敗れているが、これくらいの距離がベストの印象。実績的にもこの相手では頭一つ抜けた存在だ。

 前哨戦を制したロードグリッターズ、そこで今年初戦を3着と好走した地元のアルスハイルも注意が必要。

【ドバイゴールデンシャヒーン】4頭が参戦の日本勢!歯が立たない相手だとまでは考えないが…

マテラスカイでさえすんなり行けるかどうか疑問符がつく 【Photo by Getty Images】

 リヤドダートスプリントは差し馬が届く展開になってコパノキッキングが勝った。しかし、今回も同じようなレースになるかどうか。米国から強力な先行馬が何頭か参戦。内枠にズラリと先行馬が揃ったこともあり、マテラスカイでさえすんなり行けるかどうか疑問符がつく。差し馬は脚を使わされる展開になって届かない可能性が高いとみた。

 狙いたいのは、前走2番手から好タイム勝ちしたワイルドマンジャックである。前々走まで3戦芝を使ったが、5走前、G1のビングクロスビーSで直線ギリギリまで先頭で粘った(4着)ように、ダートのほうがよさそうだ。

 相手は重賞を2戦続けて逃げ切った後、前走は外枠で出遅れて行けなかったヤウポン。今回は2番枠であり、主張して行きそうだ。この2頭はかなり有力ではないか。

 日本勢では歯が立たない相手だとまでは考えないが、リヤドダートスプリントの結果で人気になるようだと妙味がなさそうだ。コパノキッキング、ジャスティン、マテラスカイ、レッドルゼルの4頭すべて押さえまでとしておきたい。
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