120試合なのにキャリアハイの成績を残せたのはなぜ? データから見るその理由
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変則日程によって試合数減。それにも関わらずキャリアハイを残した選手たち
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打撃成績が向上し”鬼に金棒”。周東佑京が与える「無形の力」とは?
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終盤には「鷹のリードオフマン」としての地位を確立した周東選手。注目すべきは今季だ。昨季の終盤の好調ぶりを開幕から発揮した場合、さらに脅威のリードオフマンになることは言うまでもないだろう。周東選手が出塁することで、相手バッテリーも盗塁を警戒するため速球中心の配球になりやすい。したがって、続く打者も狙い球を絞りやすくなるのだ。周東選手がチームに与える「無形の力」は大きく、それだけに福岡ソフトバンクの日本シリーズ5連覇に向けて大きなカギを握ることとなりそうだ。
数字に表れる接戦での集中力。獅子の守護神の進化は止まらない
記録だけでなく、数字にも成長が現れた。増田投手は昨季、自身初となる「無敗」でシーズンを終えた。クローザーは、いわば「最終関門」。打たれれば一転、負け投手になるリスクと隣り合わせだ。さらに黒星なしでの最多セーブ獲得は佐々木主浩氏、武田久氏に次ぐ史上3人目の快挙。抑え投手の「無敗」はセーブ数に匹敵するほどの価値があると言えるのはないだろうか。
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「球場のハンディ」をはね返し、浅村栄斗と二冠争い。「レベチ」だった2020年の中田翔
まずは球場の特性という視点から見ていきたい。北海道日本ハムの本拠地・札幌ドームは、球場の広さも球界トップクラス。加えて高さ5.75mの高いフェンスがそびえたち、「本塁打の出にくい球場」としても知られている。
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また、中田選手の本塁打の量産にはホームランと打点の二冠をめぐって火花を散らした、大阪桐蔭高校の後輩でもある楽天・浅村栄斗選手の存在が大きかったのではないだろうか。両選手はどの月も非常に拮抗した打撃成績を残し続け、タイトル争いは最終盤までもつれた。結果的には4打点、1本塁打差という僅差で中田選手が最多打点、浅村選手が最多本塁打とタイトルを分け合った。高校時代のチームメイトであり良き好敵手に、抜きつ抜かれつシーズンを走り抜いたことによって、ハイレベルな成績を残せたとも言えるだろう。今季もパ・リーグをけん引する2人の右の大砲のバッティングから目が離せない。
文・小野寺穂高
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