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スポーツの力で、福島県を盛り上げる。 〜東日本大震災メモリアルマッチ 福島ダービー いわきFC対福島ユナイテッドFC

いわきFC

2月28日(日)に「東日本大震災メモリアルマッチ 福島ダービー」として、いわきFCは福島ユナイテッドFCとプレシーズンマッチを実施する。2年ぶりに行われる福島ダービーを前に、田村雄三監督に話を聞いた。

決して負けてはいけない相手。

J3所属の福島ユナイテッドFCと、JFL所属のいわきFC。チームが現体制となった2016年以来、両クラブは天皇杯福島県予選決勝でしのぎを削り合ってきた。

「お互いが存在するからこそ、ダービーがある。盛り上がるのは、それぞれのチームが一所懸命やっているから。福島ユナイテッドさんと切磋琢磨しながら、スポーツの力で一緒に福島県を盛り上げていきたいと思います。

ただしそれは、クラブ間の事情に過ぎません。

福島ユナイテッドさんとはチームが現体制となった2016年から毎年戦ってきました(※2020年は新型コロナ禍の影響で中止)。2016年は延長で敗れましたが、2017年からは3連勝しています。また2019年2月のJヴィレッジ再開記念マッチでも、5対0で完勝しています。

チーム立ち上げ当初こそ、勝って自信をつけた面はある。でも、今は違う。福島ユナイテッドはライバルというよりも、決して負けてはいけない相手。だから選手にもスタッフにも『一緒に頑張る』なんて気持ちはない。バチバチにやり合って圧倒するだけです」

田村監督はそう語り、闘志をむき出しにする。この言葉のバックボーンには、昨年のJFLで味わった悔しい思いがある。

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「日本のフィジカルスタンダードを変える」という思いに立ち返る。

「いわき市を東北一の都市にする」というミッションのもと、いわきFCは2016年以来、破竹の勢いで突き進んできた。福島県社会人リーグ、東北社会人リーグを圧倒的な成績で制し、全国地域サッカーチャンピオンズリーグでもつまづくことなく、JFLへの昇格を果たした。そして昨年には、ホームタウンをいわき市に加え双葉郡にも拡張した。

初参戦となったJFLでは、持ち前の攻撃力を発揮。全15試合で24得点を挙げ、観客動員数もナンバーワン。チームは初の全国リーグでも、十分戦えることを示した。しかし成績は7位。優勝はおろか、4位以内というJ3参入要件を満たすこともできなかった。

この結果は、とうてい受け入れられるものではない。

2021年。チームは原点回帰を目指し「Humble&Hungry」というテーマを掲げ、年初から例年にない量のトレーニングをこなしてきた。

「昨年はとても悔しい結果に終わりました。だから取り返すしかない。決して昨年も鍛えてこなかったわけじゃない。でも、やっぱり足りなかった。それは結果が物語っています。

だから今年は振り切りました。ほしいものを得るには、それなりの犠牲を払わねばならない。きれいごとでは無理。選手もスタッフも、もっとハードワークしなくてはいけない。

特に足りなかったのがストレングストレーニング。東北社会人リーグからJFLと、戦うカテゴリーが上がるにつれ、サッカーの練習に時間を割かなくてはいけなかった。もちろんストレングストレーニングは、昨年もそれなりにやっていました。でも、例年に比べるとボリュームが減っていたのは否めません。

原点に立ち返れば、いわきFCは『日本のフィジカルスタンダードを変える』と宣言しているクラブ。その思いに戻って、もっと鍛えなくてはいけないと思い直しました。幸い、Jリーグのクラブと比較しても、トレーニング施設は十分。これだけ恵まれた環境があるのだから、やる。それ以外の選択肢はありません」

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補強完了のDFと、タレント豊かなアタッカー。

今年はFW鈴木翔大、MF日高大、山口大輝、山下優人、GK坂田大樹ら、JFL1年目を支えた中心選手が残留。チーム力は確実に上積みされるはずだ。

昨年の24得点はリーグ4位タイ。だが失点も多く、得失点差は±0。そのため、DF陣は即戦力を重点的に補強した。

高いビルドアップが求められるGKはベテラン坂田大樹に加え、いわてグルージャ盛岡から射庭康太朗を補強。そして昨年メンバーが定まらず不安定さを露呈したCBは徳島ヴォルティスから奥田雄大、京都サンガF.C.から江川慶城を補強。ムードメーカーの田中龍志郎が負傷で長期離脱となったのは痛いが、昨シーズン途中に加入し活躍した小田島怜、黒宮渉、2年目の黒澤丈など、人材は充実している。

引退と移籍で層が薄くなったボランチは、昨季中盤に負傷から復帰して軸となった山下優人に加え、国士館大から宮本英治、流通経済大からシャドーもこなす関野元弥を補強。

そして田村監督が「今年、最も見てほしいポジション」と語るのが両サイド。いわきFCの攻撃力の象徴である3年目の日高大と5年目の金大生の両翼に、左右をこなす嵯峨理久が仙台大より加わった。嵯峨の加入に伴い、両サイドにはより多彩な役割が求められていく。

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「特に日高、嵯峨には、サイドの概念をひっくり返してほしい。いわば、サイドプレーヤーではないサイドプレーヤー。縦を上下するだけではなく、中に切り込んでもいい。ライン際でボールを受けるだけでなく、中央で受けてゲームメイクもしてもらう。

今まで両サイドは主に使われる役割でしたが、今年からはゲームを作らせたい。使われるだけでなく、自分も積極的に使う。そんな役割です。選手自身が賢くなければできませんが、他のチームが行っていないことへのチャレンジはやりがいがあります。

そして日高、嵯峨がその役割を担うことで、金大生の持ち前の縦への突進力がさらに生きてくるはず。そのように個人を生かしながら、戦術を上手く落とし込んでいきたい」

前線の攻撃陣は、大黒柱のターゲットマン鈴木翔大に加え2年目の岩渕弘人、ベテランの平岡将豪、キャプテンを務める山口大輝の他、昨季ヴィアティン三重で活躍した古川大悟、そして青森山田高出身3年目のバスケス・バイロンなど、タレントがそろう。昨年10月にチリから戻り、今年はシーズンインからフル稼働するバイロンには今年、新たな役割が与えられる模様だ。

やろうとすることは、おそらく似ている。

JFL開幕を2週間後に控えるいわきFCにとって、今回のユナイテッド戦は貴重な高強度のプレシーズンマッチでもある。田村監督はこの試合の意味合いについて、あらためてこう語る。

「2月の地震の影響もあり、これまで強い相手とのトレーニングマッチを組めていません。いわきFCを打ち負かす可能性のあるチームと戦うのはこのダービーが初めて。この試合は一つの指標になるでしょう。

福島ユナイテッドの時崎悠監督は、湘南ベルマーレで選手そして指導者として一緒にやっていた旧知の間柄。サッカー観、やろうとすることは似ている印象があります。だから、どんなことをしてくるかが非常に楽しみです。おそらく、今までの福島ユナイテッドのような、つないでつなぎ倒すサッカーはしないはず。

今時点では、トレーニングの成果が順調に積み上がっている感触はあります。それが福島ユナイテッドという相手にどれだけ通じるのか。そして、どんな課題が新たに出てくるのか。JFL開幕に向けて、非常に大事な試合になると思います。

今年はこれまで積み上げてきたことをベースに、さらに進化したチームになる。新たないわきFCを、ファンの皆さんがどう感じてくれるか。それもまた楽しみで仕方ありません」

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*  *  *

東日本大震災から10年。復興は依然として道半ば。そんな中、復興の一つの象徴であるJヴィレッジスタジアムで2月28日(日)13時から、福島ユナイテッドFCといわきFCが、互いのプライドを懸け激突する。

この試合は「福島県新型コロナウィルス感染予防拡大防止対策」に準じ、Jヴィレッジスタジアムの収容定員5000名の50%以内となる2500名という入場制限を設けて開催される。そしてより多くの方に試合をご覧いただくため、JヴィレッジYouTubeチャンネルにて、ライブ配信を行う予定だ。


文・前田成彦
https://note.com/nrhkmd221

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クラブ説明文

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