【新日本プロレス】王者・飯伏幸太選手に挑戦するSANADA選手に直撃(後編)!

チーム・協会

【新日本プロレスリング株式会社/山本正二】

いよいよ目前に迫った2月11日(木・祝)広島サンプラザホール大会、“二冠王座戦”で王者・飯伏幸太選手に挑戦するSANADA選手に直撃インタビュー!(後編)

後編は、飯伏戦への想いはもちろん、昨年の自粛期間中に始めた意外な趣味とは? さらに元タッグパートナーであるEVIL選手のL・I・J離脱にも言及!!

撮影/山本正二

※以下、インタビューの「序盤」をSportsNaviで無料公開!

自分の考えでは「業界を発展させる」とかいうのは、「結果的に勝手についてくるもん」だと思ってるんですよ

【新日本プロレスリング株式会社/山本正二】

──さて、SANADA選手。飯伏選手からも似たメッセージを送られていましたが、二冠ベルトを獲ってからのビジョンというのは考えてらっしゃいますか?

SANADA 基本的には、みんな一緒だと思うんですよね。とくにIWGPヘビーって、この業界の“最強の証”じゃないですか。「もっとこの業界を盛り上げたい」って、みんなよく言いますよね。ただ、俺は「もっと」って言葉は使いたくないんですよ。なんかピンとこないんですよね。

──「もっと」という言葉は使いたくないけど、プロレス業界を発展させたいという気持ちはある?

SANADA 自分の考えでは「業界を発展させる」とかいうのは、「結果的に勝手についてくるもん」だと思ってるんですよ。たしかに口に出してそういうことを言うのも大事かもしれないですけど、そういうことを言うのは「他の人とちょっと差をつけたい」というスケベ心も透けて見える気がしますね。

──SANADA選手は自信家なので、「あれこれ言わなくても、俺が王者になったら勝手に発展する」と思ってる感じですか。

SANADA そうですね。……なんか、私服とかに関しても、スーツとかをちゃんと着てない人が好きじゃないんですよ。

──どういうことですか?

SANADA そういう部分でもナメられる業界になっちゃうんで。他のプロスポーツ選手って、会見の時でも凄くビシッときれいな格好をしているじゃないですか? プロレスラーもそういうところはちゃんとしたいなって思いますね。

──なるほど。SANADA選手は、普段から細かいところもちゃんとしようというお気持ちは強いわけですね。

SANADA いやいや。まあ、前も言いましたけど、自分は“得意なこと”しかやってないですから。こう見えて穴はありますよ。

みんなが“こういう試合”を求めていたような気がするんですよね

【新日本プロレスリング株式会社】

──あらためて、今回のSANADA選手と飯伏選手の試合って、非常にフレッシュな顔合わせだと思うんですよ。

SANADA ええ。ここ近年のIWGPヘビー級選手権って、セコンドとかの介入が多かった中で、久しぶりにクリーンな対決になると思うんですよ。みんなが“こういう試合”を求めていたような気がするんですよね。

──オカダ選手も、昨年から「IWGPの闘いに不満を持っている人を、自分が引き戻す」というニュアンスの発言をおっしゃっていますね。

SANADA まさしくそういうふうに軌道修正していかないと、みんなドンドン離れていくんじゃないかと思いますね。もちろん介入や悪いこともプロレスの魅力ではあるんですけど。

──飯伏選手との試合は、昨年の『G1』優勝決定戦以来ですけど、あの試合はご自身ではどうでしたか?

SANADA あんまり感触は良くなかったですね。良くなかったぶん、自分が成長したのかなという手応えもありますけど。

──『G1』優勝決定戦は、例年は超満員のお客さんの中で行なわれますが、昨年はそれができなかった。そこの部分を比べられてしまう苦しさはありましたか。

SANADA でも、そこはしょうがないことですもんね。過去の試合と比べられても「コレはコレ」ですからね。そこでどんな評価でもしょうがないし。ただ、他の年と比べて、SANADAと飯伏さんという“違った個性”が出たところは良かったんじゃないですか?

試合に関して「いい動きをする」とかは自分はどうでもいいんですよ。今回は、そういう感じの試合ではないと思いますね。

【新日本プロレスリング株式会社】

──新日本がV字回復をしていく途中で、近年のIWGPヘビー級戦線は棚橋弘至選手、中邑真輔選手、オカダ・カズチカ選手、内藤哲也選手、外国人選手が獲ることもありましたけど、主に“生え抜き”の日本人選手が中心になってきましたよね。

SANADA そうですね。

──こういう話は「いまさら」という声もあるかもしれないですけど、現在の二冠チャンピオンの飯伏選手も挑戦者のSANADA選手も他団体の出身。これについてはどのようにお考えですか?

SANADA でも、自分の考え的には「生え抜き=凄い」っていう感覚はないんですよ。プロレスラーとして、いまこの時代を必死に生きてるかどうかが一番大事だから、あまり気にしていないですね。外様だろうが生え抜きだろうが、いまをどう伝えるかが一番大事だと思います。

──そういう意味で、新日本プロレス自体の認識も変わってきてると思いますし、それを象徴するような新しい時代のカードというか。

SANADA このタイトルマッチが、“一つのパイオニア”みたいな試合になればいいですけどね。やっぱり常に時代は進化していくんで、今回の顔合わせも一つの進化ですよね。

──ズバリ、今回の飯伏幸太戦はどんな試合になると考えていますか?

SANADA コレは、ちょっとわからないんです。過去3戦の試合ともまったく別になるかどうか……そこすら読めないです。もしかしたら『G1』の優勝決定戦のような試合になるかもしれないし、わからないですね。ただ、飯伏選手もチャンピオンになったし、あの時よりもおたがいにまた進化しているのは間違いないですけど。

──アスリートプロレスと言う言葉もありますけど、いま飯伏選手もSANADA選手も現役バリバリ、コンディション的な不安もなさそうですし、絶好調で脂がのった二人が戦うという意味の期待感も大きいと思うんです。

SANADA ……ただ、試合に関して「いい動きをする」とかは自分はどうでもいいんですよ。今回は、そういう感じの試合ではないと思いますね。

──近年のIWGP戦線は介入が多かったこともあり、ある意味で動きの良さや試合内容を期待しているファンもいらっしゃると思いますけど。

SANADA でも、そういうのも全部“後付け”ですからね。「そういうふうにやろう」と思ってやる試合に限って、ダメになりますから。

──では、SANADA選手の中では「なにがなんでもベルトを獲りに行くんだ」という気持ちのほうが大きいですか?

SANADA もの凄く大きいですね。……よく「あの年の『G1』優勝は覚えていても、優勝決定戦の相手は誰だったっけ?」っていう話になったりするじゃないですか。ああいうのは、あまり好きじゃないですね。

――どんなにいい試合をしても、やはり歴史に残っていくのは“結果”という側面もありますよね。

SANADA だから、昨年の『G1』もSANADAが準優勝したっていうのは……皆さんの記憶にありますかね? まあ、新しいからさすがにまだ残ってるか(笑)。

──さすがに残っていると思います(笑)。

広島では自分が飯伏さんに挑戦することで、そういう自分の好きだった頃の飯伏さんが見れる、いい化学反応が起きるんじゃないかなと

【新日本プロレスリング株式会社】

──SANADA選手って、「○○が一番好き」というセリフをよく使われるじゃないですか? どうでしょう。飯伏選手のことは好きですか?

SANADA いや、考えたことないですね。基本的にレスラーは好きじゃないです(キッパリ)。

※自粛期間中に始めた、意外な“趣味”とは? L・I・J離脱のEVILをどう思う? オカダ、内藤にも言及! 
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント