環境に左右されず、誰でも楽しく学ぶ機会を ― 則本昂大選手の教育支援(ぼくたちのプラス)

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【©BLF】

 1月23日、東北楽天ゴールデンイーグルスの則本昂大選手がチャリティーイベント「BLFチャリティートーク」に出演し、このオフに公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンに寄付したことを発表した。

チャンス・フォー・チルドレンは子どもの貧困や教育格差の解決を支える団体で、おもな活動として、子どもたちが学校以外でも様々な教育を受けられるようにするための「学校外教育クーポン」を発行している。則本選手は2019年シーズンからこの団体を通じ、子どもたちの教育を支援している。

2019年シーズンは序盤に怪我で戦線離脱したこともあり、背番号14にちなんで140万円を寄付することに。2020年シーズンからは公式戦で1イニング投げるごとに1万円を積み立て、シーズンオフに寄付。コロナ禍で迎えた昨シーズンは109イニングの投球となり、109万円を寄付した。この寄付は、おもに東北の子どもたちの教育クーポン代などに活用される。

「僕自身そんなに裕福な家庭ではなかったので、やりたいことや習いたいことを自由に選択できなかったこともありましたし、中学、高校、大学と進学する過程で、金銭的な理由で野球を続けられなかった友達の姿も見てきました。子どもの力ではどうすることもできない理由で夢を諦めなくてはいけない事態を少しでも減らすことができればという思いで、こういった活動を始めることにしたんです」(則本選手、以下同)

チャンス・フォー・チルドレンが発行する教育クーポンを支援することは、則本選手にとって「まさにやりたかった取り組み」だったという。

「僕は野球選手なので、子どもたちに野球をやってもらえたらすごく嬉しいですけど、みんなそれぞれ一人一人いろんな夢があると思います。この教育クーポン制度は、勉強はもちろん、スポーツ教室や音楽教室など多岐に渡って子どもたちがやりたいことを叶えられるので、とてもいい取り組みだと思い、こちらの団体を支援させていただくことにしました」

コロナ禍でなければ、昨シーズンは子どもたちを球場に招いて野球の楽しさを知ってもらう企画を開催する予定だった。それはコロナ禍が終わったらぜひ機会を作りたいとのこと。

「夢を諦めないでほしいというのが、僕のいちばんの願いです。子どもたちには全力で夢に向かってチャレンジしてもらいたいので、僕はそういう環境をさらに広げていけるように少しでも長いイニングを投げて、寄付額をもっと増やしていきたいですね。あと194と1/3イニング投げると通算1500投球回数なので、そこを目標にしていきたいなと。まずは今シーズン、3年ぶりに規定投球回数を越えなくてはと思っています」
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一般社団法人プロ野球選手会が野球やスポーツ界における公益活動(野球振興活動・社会貢献活動など)を発信していくことで、社会における野球やスポーツの存在意義を高め、社会とともに持続可能な世界への取り組みを共有していくためのメディア。

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