東京大賞典に向けてチャンピオンズCを振り返る
【2020/12/6 中京11R チャンピオンズカップ(G1) 1着 11番 チョウワウィザード】
2020年チャンピオンズCの結果
■表1 【2020年チャンピオンズCの結果】
特にクリソベリルは2019年のチャンピオンズCでは今年の上位3頭馬に競り勝ち優勝している。チュウワウィザードに対しては、今年の帝王賞とJBCクラシックでも3着に退けていた。それだけにここで逆転を許すシーンは想像しづらかった。
3(4歳)以上の平地G1で単勝1.4倍以下に支持された馬の成績(2010年以降)
■表2 【3(4歳)以上の平地G1で単勝1.4倍以下に支持された馬の成績(2010年以降)】
クリソベリル以外で圧倒的人気を裏切ってしまったケースは、2012年天皇賞(春)のオルフェーヴルと13年天皇賞(春)のゴールドシップ、17年宝塚記念のキタサンブラックがあった。いずれも敗因はハッキリしていないが、それぞれ力を発揮できずに負けたことは間違いない。ただ、確かな実績・実力がある名馬ばかりで、次走のG1ではしっかりと勝利を果たした。
したがって、クリソベリルに関しても今年のチャンピオンズCの敗戦は度外視すべきだろう。次走は未定のようだが、無事に出走できれば期待に応えてくれるはずだ。基本的に3(4)歳以上の平地G1で圧倒的人気を集めること自体が難しく、図抜けた実力を持つ証しでもある。ただ、そうした馬でも不可解な敗戦を喫することが稀にあるということを、あらためて教えられる。
チャンピオンズC(ジャパンCダートを含む)に出走した3歳馬の成績(2010年以降)
■表3 【チャンピオンズC(ジャパンCダートを含む)に出走した3歳馬の成績(2010年以降)】
今年の東京大賞典に出走を予定しているJRA所属馬
■表4 【今年の東京大賞典に出走を予定しているJRA所属馬】
こうなるとオメガパフュームが不動の中心馬になりそうだ。チャンピオンズCを回避したのは、本競走に全力投球するためだ。東京大賞典は連覇中で、大井での成績は6戦3勝2着3回と抜群の相性を誇る。大井2000mで行われた前走JBCクラシックではクリソベリルの2着で、チュウワウィザード(3着)に先着した。さらにダノンファラオ(5着)とデルマルーヴル(6着)も退けている。
ウェスタールンドは18年のチャンピオンズCで2着に入ったことがある。末脚の破壊力と地力は侮れないが、大井2000mでオメガパフュームを負かせるかどうか。テーオーケインズは3歳馬。これからまだ力をつけていきそうな素材だが、同世代のカフェファラオを考えるといきなりG1ではどうか。ハナズレジェンドとヒストリーメイカーは実績的に落ちるのは否めない。
まとめるとJRA勢はオメガパフュームが1頭だけ抜けていて、ダノンファラオやウェスタールンド、デルマルーヴルがどこまで迫れるかといったところ。地方勢が食い込む余地も十分ありそうだ。
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