今年最後の大一番・有馬記念を分析する
【 2019/12/22 中山11R 有馬記念(G1) 1着 6番 リスグラシュー(2番人気・単勝6.7倍)】
人気・単勝オッズ別成績
■表1 【人気・単勝オッズ別成績】
また単勝10倍以上の穴馬なら、極端な人気薄(単勝50倍以上や11番人気以下)でさえなければ馬券に絡む確率に大差はないため、配当妙味重視であまり人気のない馬を優先して買い目に加えるような馬券作戦も考えられる。
枠番・馬番別成績
■表2 【枠番・馬番別成績】
性齢別成績
■表3 【性齢別成績】
牝馬の好走馬
■表4 【牝馬の好走馬】
前走レース別成績(本年登録馬の前走のみ)
■表5 【前走レース別成績(本年登録馬の前走のみ)】
前走菊花賞からの好走馬
■表6 【前走菊花賞からの好走馬】
なお、前走が菊花賞以外だった3歳馬は3頭が好走しており、それぞれの国内G2以下での成績をみると、2010年1着ヴィクトワールピサ【4.1.0.0】、同3着トゥザグローリー【4.2.0.1】、そして2019年2着サートゥルナーリア【3.0.0.0】。3歳馬ならG2以下で馬券圏外敗退の経験がない馬が狙いになる。
前走ジャパンCからの好走馬
■表7 【前走ジャパンCからの好走馬】
前走天皇賞(秋)、エリザベス女王杯、アルゼンチン共和国杯からの好走馬
■表8 【前走天皇賞(秋)、エリザベス女王杯、アルゼンチン共和国杯からの好走馬】
残るゴールドアクターとレイデオロを見ると、ゴールドアクターは前年夏以降【5.0.1.0】で前走アルゼンチン共和国杯1着、レイデオロは同【3.1.1.0】(国内のみ)で前年秋に神戸新聞杯制覇と、有馬記念前までの1年半で「複勝率100%かつ芝2400m以上での重賞勝ち」を記録していた。
【結論】
3歳馬ではオーソリティが筆頭格。今春は青葉賞を好時計で制した後、剥離骨折のため日本ダービー出走はかなわなかったが、復帰戦となった前走・アルゼンチン共和国杯で古馬を撃破。G2以下【4.0.1.0】複勝率100%(表5本文)と、3歳馬の好走パターンに当てはまっている。
同じくG2以下【4.2.0.0】で複勝率100%の3歳馬・バビットにも一発がありそうだが、こちらは前走の菊花賞で10着に敗れているのが気がかり。過去10年の優勝馬はすべて前走4着以内のため、こちらは2〜3着の穴候補としたい。
その他、牝馬のクロノジェネシスやカレンブーケドールは、G1勝利数やそれを補う中山実績が不足しているが、クロノジェネシスは芝2200mの牡馬相手(宝塚記念)も含むG1・2勝、カレンブーケドールは中山【1.1.1.0】で表4に準ずる成績と考えられる。牡馬では直近1年半【1.1.1.1】(国内)で今春の天皇賞を制したフィエールマン(表8)、昨年の有馬記念3着馬ワールドプレミア(表7)あたりが候補になりそうだ。これらは当日の人気・単勝オッズ(表1)や枠順(表2)も参考に取捨を考えたい。
文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。
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