<国内男子ゴルフ>谷原秀人は2位で噛みしめる無観客の寂しさ

日本ゴルフツアー機構 (JGTO)
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【俺のショットを見て欲しい。©JGTOimages】

■国内男子ゴルフ/ 2020最終戦・ゴルフ日本シリーズJTカップ / 12月3日ー6日 / 東京都稲城市・東京よみうりカントリークラブ(7023y・パー70)/ 3日(大会初日)

3年ぶりに戻った自身12回目のシーズン最終戦。谷原秀人は、心得ている。「曲げなければグリーン上以外は、事件が起きないコース」。
硬く、速く、傾斜が強いグリーンで、数々の事件を起こしてきた最後の18番パー3も、初日は左のバンカーから寄せワンパーで切り抜けた。
この日は、8つもバーディを奪った。
「風もさほどなくて、穏やかでした」と、好条件も味方につけた。
首位と1差の単独2位で、初日を終えた。

だが、今週も歓声は返ってこない。
「寂しいですね」。
ツアー再開から6戦目になるが、無観客試合にまだ馴染めない。
「自分の中で盛り上がらない。練習ラウンドと変わらない感じ。競技としては、物足りない」。

2017年から欧州ツアーで、3シーズンを股にかけて戻った。
今大会は、都開催ということもあり、例年ならたくさんのギャラリーを集めて盛り上がるはずだった。
「最終日なんか、本当にすごいですよね。お客さんがいるほうが、プレッシャーもかかるし、力も入る、1番のティーショットは緊張しますし、それが今年はないので。本当の意味でのプレッシャーは、半減していると思う。体で感じるものは全然違う」。
スリリングな展開も、ファンあってこそ。
久々に臨んだシーズン最終戦で、改めてしみじみと感じるのはファンの有難み。

「ギャラリーの方の前で体が動かないとか、痺れるとか出てくる。それはそれで面白いし、経験していくしかない。初優勝の時は、自分も痺れましたし、その感覚は、まだ残ってる」。
2003年の「マンダムルシードよみうりオープン」で得た初Vの歓喜は今も鮮明。
ツアー通算14勝で、その醍醐味を積みかさねたて42歳の今がある。


10月の「日本オープン」も無観客で争い、稲森佑貴に逆転負けを喫した。それでも2位に入って、今大会の出場資格を獲得した。
17年まで11回の出場で、2006年と2013年に自己最高の3位につけたが、タイトルにはまだ届いていない。
再び迎えたVチャンス。
ファン不在の戦いは、培われた経験と記憶で補う。
自力で心に火を燃やす。
「気持ちは、そうなったときに自然となる。今年最後なので。なるべく楽しみながらできればいいかな」。
言い聞かせるように話した。
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