バレンシア対アトレティコ、新旧「第3のクラブ」対決

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2011年末、ディエゴ・シメオネはアトレティコ・マドリーの長い歴史と社会的影響力の大きさに見合った地位を取り戻すべく、監督としてビセンテ・カルデロンに戻ってきた。シメオネの就任当時、バルセロナ、レアル・マドリーとのタイトル争いに絡める可能性があったのはバレンシアのみで、アトレティコは3位バレンシアと13ポイント差の10位に沈んでいた。

その後もシメオネがラ・リーガ制覇を成し遂げた2013/14シーズンを除き、2強の独占状況を崩せたチームはいない。それだけに、明確な優勝候補がいない今季のラ・リーガ・サンタンデールは、過去10数年と比べても極めて可能性が開かれたシーズンだと言える。

今節対戦するバレンシアとアトレティコは、過去20年において2強以外でラ・リーガ優勝を成し遂げた2チームである。長らく低迷期にあるバレンシアに対し、アトレティコはスペイン第3のクラブとしての地位を取り戻して久しい。今回の対戦でもアトレティコの優位は固いだろう。前節にはバルセロナとの直接対決を制しているだけでなく、バレンシアの本拠地メスタージャとの相性も良いからだ。

バレンシアが多くの問題を抱えている現状を差し引いても、メスタージャがアウェーチームにとって最も困難な舞台であることに変わりはない。実際、2節前にはレアル・マドリーが4ー1で敗れている。

しかし、シメオネだけは例外だ。最後に敗れた2014/15シーズン以降、アトレティコはメスタージャでの5試合で2勝3分と無敗を維持している。それでもバレンシアは直面する困難が大きければ大きいほど、メスタージャのピッチで驚くべき力を発揮してきたチームだ。どちらにも勝利を信じるべき根拠はある。

シメオネ監督はメスタージャで過去5シーズン負けていない 【(C)LaLiga】

コンドグビア、古巣へ

ジョフレイ・コンドグビアはほんの一ヶ月前までバレンシアの主力選手だった。だが移籍期間の最終日にトーマス・パーティーを失ったシメオネは、ラ・リーガでのプレー経験が豊富な即戦力のMFを必要とし、わずか1000万ユーロの移籍金によってコンドグビアを獲得した。加入直後のカディス戦でさっそく途中出場した彼は、一刻も早く不動の先発となることを期待されている。2シーズンにわたってプレーしたメスタージャで見せるパフォーマンスは、新天地での今後を大きく左右することになるかもしれない。

アトレティコへ電撃移籍したコンドグビア 【(C)LaLiga】

フェリックスとゲデス

ポルトガルが誇る2人のアタッカー、ジョアン・フェリックスとゴンサロ・ゲデスの対決も見逃せない。加入2シーズン目の今季、フェリックスは序盤から好調を維持しており、ラ・リーガでは5ゴールを挙げ得点ランキングの2位タイにつけている。対照的に、今季のゲデスは不安定なパフォーマンスが続いており、エルチェに敗れた7節以降は3戦連続でベンチスタートが続いている。

好調を維持するジョアン・フェリックス 【(C)LaLiga】

ゲデスはここ3試合ベンチスタートが続く 【(C)LaLiga】

スアレス、間に合わず

マキシ・ゴメスの復帰が間に合ったバレンシアに対し、アトレティコは前節バルセロナ戦に続いて新型コロナウイルス感染によるルイス・スアレスの欠場が決まった。ウルグアイ代表のチームメートでもあるストライカー対決は実現しなかったが、それでもメスタージャで行われる一戦が勝ち点3以上の重みを持つことに変わりはない。

マキシ・ゴメスは今季ここまで3ゴールを記録 【(C)LaLiga】

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