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【水戸】私の「ミッション・ビジョン・バリュー」第3回:木村祐志選手『楽しみながら長く活躍する』

水戸ホーリーホック

水戸ホーリーホックでは、プロサッカークラブとして初めての試みとなるプロ選手を対象とした「社会に貢献する人材育成」「人間的成長のサポート」「プロアスリートの価値向上」
を目的とするプロジェクト「Make Value Project」を実施しています。

多様性と交流を基盤に、様々な業種の講師を招聘し、異業種の方々の価値観や使命感に触れることで、プロアスリートとしての存在意義や社会的な存在価値を選手たちに問い続けます。

その一環として、キャリアコーチと選手が継続的に面談をして「ミッション」「ビジョン」「バリュー」の策定をする取り組みが昨年から行われています。

ミッション・・・社会の中での自分の役割
ビジョン・・・ミッションを実現した理想の未来像
バリュー・・・日々のこだわり、行動指針

原体験を振り返り、自らのサッカー選手であるうえのスタンスや価値観、使命感を見つめなおすことでピッチ内外でのパフォーマンス、言動、行動の質の向上につなげていこうという取り組みです。

17名の選手・スタッフの今季策定した「ミッション」「ビジョン」「バリュー」を紹介していきます。
第3回目は木村祐志選手です。


(取材・構成 佐藤拓也)

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Q.木村選手は昨年もMVVを作成したのでしょうか?
「作りました。なので、昨年と内容は継続している感じです。昨年から引き続き、定期的に1回1時間ぐらいの面談をして、生い立ちとか原体験などを振り返ってきました」

Q.今までこうやって人生を振り返る機会はありましたか?
「自分の中ではありましたが、人に聞かれて振り返ったことはないですね。やっぱり話をすることによって、より思い出すというか、自分を深く掘り下げることができましたね」

Q.MVVを作成して、自身の中の変化はありましたか?
「思っていたことを言葉や文字にすることによって、明確になるというか、自分の思いを自分で理解できるようになったと思います」

Mission

Q.では、一つひとつ話を伺っていきたいのですが、まず「Mission」に関しては「長く活躍する選手のロールモデルになる」とあります。
「水戸に来る前、徳島から契約延長をしてもらえず、トライアウトに参加することとなりました。そこでオファーがなければ引退しようと考えていたところ、水戸からお話をいただき、現役を続けられることとなりました。水戸では長谷部茂利前監督のもとで2年間プレーして、J1参入プレーオフ進出は逃しましたが、水戸史上最高順位を記録することができました。水戸に来てから、子どもが生まれたり、いろんな変化があり、自分の子どもが物心つくまで現役を続けたいという思いを持つようになりましたし、ベテランの選手が少なくなる中で自分はサッカーが好きですし、長く続けたいという思いも芽生えてきました」

Q.トライアウトに参加する時は引退する可能性もあったということですか?
「トライアウトに行ってもチームが決まらない人の話も聞いたことがありました。なので、自分が現役を続けたくても、オファーがなければ続けられないわけですし、その時は引退も考えないといけませんでした」

Q.そういう経験を経て、現在現役を続けられる環境に対して感謝の思いが強くなったのでしょうか?
「やっぱり自分を必要とされるということはうれしいことですし、ありがたいこと。なので、水戸に感謝の思いがあります」

Q.今年33歳になりました。年齢を重ねての心境の変化はありますか?
「まだまだできると思っています。若い時と比べて、サッカーについての知識が増えましたし、経験値も上がっています。そういう意味で若い時と違う楽しみ方や面白さを感じることができています。水戸での話をすると、長谷部監督から秋葉忠宏監督に替わって、サッカーも大きく変わりました。監督が替わればサッカーが変わるということは分かっていましたけど、そこでまた新たな刺激を受けながら日々取り組むことができています」

Q.長く活躍するために取り組んでいることはありますか?
「サッカーを続けていても、試合に出ないと意味がないと思っています。そのためにも監督が『使いたい』と思う選手にならないといけない。なので、監督が意図することを汲み取ることは意識しています。それと、監督や強化の方々からは若い選手にもいろんなことを伝えてほしいと言われています。なので、若手にいい刺激を与えることも意識しています」

Q.木村選手自身の長く活躍する選手のモデルはいますか?
「一緒にプレーしてきた選手からいろいろ学んできましたし、ベテランと言われる選手はみんな振る舞いも素晴らしかった。川崎時代で言うと、中村憲剛さんですかね。自分が川崎に在籍していた時はベテランではありませんでしたけど、取り組む姿勢は素晴らしかったし、しっかり結果を残していました。憲剛さんのみならず、今まで在籍したそれぞれのチームにいい先輩やいい刺激を与えてくれる選手はいました」

「Vision」

Q.「Vision」では「組織で必要とされ続ける共通項を、多くの人に伝え広めていくこと」とあります。「組織で必要とされ続ける共通項」は何だと思いますか?
「やはり信頼ですよね。組織は監督や社長、強化の方々などトップの人たちがやり方を決めるわけで、その中で何を求められているのかを気づくことが大事だと思いますし、自分がそれに気づいたら、周りの選手に広めていくことも大事。それによって、組織は同じ方向に向かって大きくなることができると思っています」

Q.木村選手はフランクに監督とコミュニケーションを取っていますよね。それも監督の意図を汲み取ろうとする意識ゆえの行動なのでしょうか?
「長谷部前監督も秋葉監督もすごく話しやすい人なので、話をしているだけですね。監督によってはあまり選手と会話をしない人もいます。ただ、疑問などがあった場合、直接聞くのが早いと思うので、聞くようにしています。監督と話すのが苦手という選手もいると思うので、自分が話を聞いて、それを伝えていこうと思っています」

Q.直接話を聞くタイプなんですね。
「パイプ役という感じですね。若い選手の意見を監督に伝えることも大事ですし、監督が思っていることを若い選手に伝えることも意識しています。なので、若い選手ともなるべく話をするようにしています。パイプ役という使命を感じているというより、チームがうまくいくためにどういう働きをすればいいのかを考えているだけですね。若い選手に対しては、『ああしろ』『こうしろ』とは言いたくないので、いろんな考え方を提示するようにしています」

Value

Q.「Value」では、一つ目に「向上心、成長意欲を持ってやり続ける」とあります。
「これは僕だけではなく、サッカー選手としてこの思いがなくなったら終わりだと思っています。1日1日を大切にして、何でもいいので少しでも向上する心や体を持っていれば試合に出られない選手は出られる可能性が高まると思うし、試合に出ている選手はより活躍できる可能性が高まると思うので、その言葉を選びました」

Q.次に「自分にベクトルを向ける」とあります。
「悪いプレーをした時に人のせいにすることは簡単です。自分に目を向けないと向上や成長はない。何事も自分に矢印を向けて考えることが大事なことだと思っています」

Q.次に「常に楽しむ、物事のとらえ方」とあります。木村選手のサッカーに取り組む姿勢から「楽しむ」という思いは強く伝わってきます。
「常に前向きにとらえることができていると思います。笑っているだけが『楽しい』ではなく、真剣勝負の中で相手に勝つことや相手の逆を取ることに楽しさを感じます。子どもの頃からサッカーを楽しむことを意識してやってきました。自分が楽しめれば、見ている人にも楽しんでもらえると思っています」

Q.「監督の意図を感じ取り、必要なことは若手に伝えていく」という言葉については? 水戸は監督交代があっただけに今年は特に意識したのでは?
「今までいろんな監督のもとでプレーしてきました。なので、今年に限らず、常にやってきたことです。監督が『使いたい』と思う選手じゃないと試合に使ってもらえないと思うので、監督が何を考えているのかは練習の中から汲み取ろうと思っています」

Q.年齢や経験を重ねると、サッカー観が確立する一方、構築してきた考えに固執して考えが狭くなってしまう人もいます。でも、木村選手は常にオープンマインドで、年齢を重ねても、変化を楽しめているように感じます。
「『自分はこうだ』という考えがあることは大事なことだと思います。ただ、それ以上に大事なことは、譲れない部分と柔軟に対応する部分のバランスだと思っています。まずは信頼を勝ち取ってから自分を出していくべきだという考えが自分の中にはあるので、そういう意味では柔軟にやっていくことが大事だと思っていますし、変わっていくことも大事だと思います」

Q.木村選手は監督交代などによって、新たなサッカーをすることができる喜びを持っているように感じます。変化を前向きに受け止められるマインドを持っていますよね。
「同じサッカーを突き詰めることも大事だと思います。でも、サッカーには、いろんなやり方があります。いろんなやり方を知っていれば、引き出しも増える。そういう意味では、今までの経験は間違いなく肥やしになっている。今までお世話になったすべての監督に感謝していますし、いい刺激をもらってきたと思っています」

Q.そういった柔軟性を備えていることが木村祐志という選手の「Value」ですね。
「だと思っています。今までやってきたことは間違いではなかったと思うことができています。同時にこれからもっといろんな引き出しを増やして、サッカーを突き詰めていきたいと思っています」

スローガン

Q.「楽しみながら長く活躍する」というスローガンを掲げています。
「小さい頃からサッカーは楽しいものだと思ってやっていますし、プロサッカー選手でいられることに喜びも感じています。活躍し続けないとチームに必要とされなくなるので、長く活躍する選手になることを求めながら、これからもやっていきたいと思います」

Q.どこにサッカーの楽しさを感じますか?
「勝つことが一番楽しいですね。その中に細かく楽しさはあるのですが、みんなで同じ絵を描いて得点できた時にもすごく楽しさを感じます。また、相手の逆を突いたり、相手が考えていないようなプレーを出すことも好きです。年齢を重ねて、相手が何を考えているか、何を嫌がるかが分かる場面が増えてきた。それを強みにして、これからさらに長く活躍できるように頑張っていきたいと思います」

Q.リーグ戦も残りわずかとなりました。ここから集大成を発揮したいですね。
「今年はイレギュラーなシーズンで、連戦続きでいろんな選手にチャンスがありました。こんなに体がきつい中で試合をするのははじめての経験だと思います。でも、自分の中では残り試合が少ないとかは関係なく、1試合1試合が大事。ホームの試合はスタジアムに来てくれるお客さんのために頑張らないといけないと思っています。今季はJ1昇格が難しい状況になってしまいましたが、試合を見に来てくれる人に勝つ試合を見せることはもちろん、さらに面白い試合を見せられるように頑張りたいと思います」

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クラブ名
水戸ホーリーホック
クラブ説明文

Jリーグ所属の水戸ホーリーホックの公式アカウントです。 1994年にサッカークラブFC水戸として発足。1997年にプリマハムFC土浦と合併し、チーム名を水戸ホーリーホックと改称。2000年にJリーグ入会を果たした。ホーリーホックとは、英語で「葵」を意味。徳川御三家の一つである水戸藩の家紋(葵)から引用したもので、誰からも愛され親しまれ、そして強固な意志を持ったチームになることを目標にしている。

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