申ジエ『スコアボードが真っ赤に』

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGAツアー2020-21年・第11戦『TOTOジャパンクラシック』(賞金総額1億6,000万円、優勝賞金2,400万円)第2日が11月7日、茨城県小美玉市・太平洋クラブ美野里コース(6,554 Yards/Par 72)で行われた。この日も晴れ、微風のコンディション。好スコアが続出した。65をマークし、通算13アンダーとスコアを伸ばした申ジエが単独首位。1打差の2位、通算12アンダーの木村彩子が最終日、JLPGAツアー初優勝を目指す。3位は通算11アンダーのイミニョン。ディフェンディングチャンピオンの鈴木愛は通算6アンダー、16位タイにつけ、渋野日向子が4アンダー、28位タイから上位進出を狙う。
(天候:晴れ 気温:18.4℃ 風速:南2.2m/s)

 申ジエはスコアボードを見ながら、「よしっ、もうひとつ」と、さらに闘志をたぎらせた。最終18番の第2打は20度UTで、ピン左1メートルのバーディーチャンス。ルーティンをしっかり守り、落ち着いてカップインした。単独首位で最終日へ。やるべきことを行った満足感が表情に表れる。「ゴルフに100%はない。でも、きょうは満足できるラウンドでした」。

 前週も最終日、最終組で優勝争い。Vの有力候補だったが、73とよもやの失速。7位に終わっている。「アドレスなど、ルーティンが全くうまくいかない。ベストはつくしたけど、ダメでした」という。今週初めから再調整を行い、しっかりと立て直した。見事なまでの修正力に舌を巻くほどだ。「きのう、きょうと27パット。アドレスもスクエアに立てています。この感じなら、あすもいいかなぁ」。手応えは十分だ。

 優勝を目指すスタイルは人それぞれだが、常に上位の状況を把握する。「スコアボードを確認しながら、プレーしている。きょうは風があまりなかったから、みんながバーディーをたくさんとっていた。ボードが真っ赤になっていましたね」といい、「ドキドキするような緊張感の中でプレーすることがたまらない。素晴らしいプレーを生むのはプレッシャーです。目標に近づけば、近づくほどプレッシャーがきつくなる。そうした雰囲気が大好きです。プレッシャーにもありがとう、とお礼をいいたい」と話した。

 一方で、スポンサー、ファンへの感謝の気持ちを改めて伝える。「開催していただき本当にありがとうございます。また、ファンの皆さん、選手がみんな頑張っているから、たくさんのバーディーシーンを中継でご覧いただき、楽しんでくださったのではないでしょうか」と満面の笑みを浮かべた。

 さらに、今大会の開催コースは、自身のスポンサーでもある太平洋クラブだ。「去年、契約してから初めて、太平洋クラブさんのコースで試合です」と加えた。恩返しと前週のリベンジのダブル返し。最終日、深紅のファイターへ変身する。(鈴木 孝之)
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