さらに上昇 勝みなみ、5打差で最終日

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGAツアー2020-21年第10戦『樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)の大会第2日が10月31日、埼玉県飯能市・武蔵丘ゴルフコース(6,585ヤード/パー 72)で行われた。快晴の中、勝みなみがスコアを伸ばし10アンダーで首位をキープ。2位は5アンダーで申ジエ、4アンダーの3位タイに西村優菜、山下美有夢がつけている。渋野日向子は77とスコアを崩し、トータル5オーバーで予選落ちとなった。
(天候:晴れ 気温:16.1℃ 風速 北東:2.8m/s)

 我が道をまい進するように、勝みなみはムービングデーをプレーした。「今、とにかくゴルフが楽しい」。そんな言葉で心情を表す。ホールアウトしてみれば、2位に5打差。今シーズンの初Vが視界へ入る。「きょうが終われば、またゼロからの気持ちでいる。最終日だからとか、そういう決めつけることはしたくはありません」という自然体が、充実の証明だろう。

 1番で幸先の良いバーディースタート。ところが、2番の第1打が大きく左へ飛んでいく。OBの可能性があり、暫定球を打ったものの、第1打が木に当たり事なきを得た。今大会、初のボギーとしたが少しも揺らぐことはない。圧巻は11番からの3連続バーディーだ。8メートル→5メートル→1メートル。他の選手が手を焼いた高速グリーンを見事なまでに攻略している。「パッティングの調子がいい。手前から攻める、を徹底。ピンから5メートル以内につけば、バーディーの確率が高い。でも、パーをとる確率を高め、ボギーを打たないマネジメントがうまくいっていると思います」と説明した。

 なるほど、その通り。現在、1ラウンドあたりの平均パット数は第1位だ。数字も証明している。さらには、身体のバランスが良くなったことも見逃せない。「元々、下半身が強く、それに比べ上半身の筋力が弱かった。オフからずっとトレーニングを続け、ようやくバランスが整ってきたように思う。とにかく、クラブが振りやすいことで、実感できる」と、肉体改造の効果もアピール。

 さて、最終日である。5ストロークのアドバンテージがあるものの、2位は2試合連続優勝を狙う申ジエだ。「気が抜けませんね」と戒めながら、「世界で大活躍された素晴らしい選手と最終組でプレーできる。怖い存在。たくさんのことを学習したいです。ただし、相手というよりも、私がいいプレーをすることが何よりも大切なことでしょう」。それはそうだ。前日の会見で、2020年のラストスパートをしたばかり。きっと、この日着用した上下ピンクのウェアは遅くなった、さくらの開花宣言のようにも感じた。(中山 亜子)
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