心技体が整う 勝みなみ、ラストスパートへ

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGAツアー2020-21年第10戦『樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)が10月30日、埼玉県飯能市・武蔵丘ゴルフコース(6,585ヤード/パー 72)で開幕した。首位は5アンダーで勝みなみ。1打差、4アンダーの2位タイに竹内美雪、石川明日香、申ジエがつけている。渋野日向子は8番でホールインワンを達成し、前年優勝の鈴木愛らとともにイーブンパー、32位タイ。
(天候:晴れ 気温:16.1℃ 風速 北北東:5.5m/s)

 黄金世代のトップランナーが、ついに覚醒。勝みなみが5バーディー、ノーボギーの67をマークし、2020年最良のスタートを切った。「これから、ガンガン行きます。今年はあと5試合ですけど…。最後はたたみかけていきたい。気持ちが乗っている。楽しいことを試合で経験します」。

 1番で6メートルを決めた。確かに、おはようバーディーは、良い流れを手繰りよせる絶好機。しかし、好スコアの要因を「2ー5番のパーセーブです」とかみしめるような口調で話した。「朝からバーディーは気持ちがいい。でも、2番から結構長いパーセーブの連続でした。2.5メートル、4メートル、それから2.5メートルで、5番が2メートル。あの4ホールでボギーを打たずに粘れた。ショットの良さ、パッティングがかみあいアンダーパーのラウンドだったという感じです」と納得の表情を浮かべる。

 もちろん、3バーディーを上積みした後半は安定感があった。コーチをつけず、自身が試行錯誤するスタイルは、若手の中でも稀有ともいえる存在だ。とはいえ、2度の賞金女王へ輝いている鈴木愛も、コーチをつけずただ1人で今日の地位を築いた。ひたむきな姿勢は最後の頑張りが違う。

 「ショットは日本女子オープンの最終日、スイングで左肩が回っていないことに気がついてから、上向いてきた。でも、パッティングがいまひとつ。スタンレーレディス第1日の後半から3パットが止まらない…。ショートパットでひっかけてしまう。いろいろ試しながら、富士通レディース最終日の途中で、ちょっと右を向いてアドレスをしていることがわかり、修正したらすごく良くなってきた。とにかく、気持ち悪さがなくなり、とても構えやすい」とうれしそうだ。

 晴れ晴れとした気持ちで臨んだ今大会。さらに、忘れてならないのは、体力強化を図った日々の努力である。「年頭から1年間を戦う体を本格的につくる、と取り組んできた。それが今年のテーマ。コロナで試合が中止になっていた時も、トレーニング量を増やしていた」そうだ。心技体が整ったのだろう。ということで、冒頭のラストスパート宣言。なるほど、リモートでの公式会見も実に楽しそうに映った。第2日のテレビ放送、インターネット中継ではそのあたりもみてほしい。
(中山 亜子)
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