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弱冠21歳 4番に座り続ける安田尚憲内野手

己に克つ。元旦に誓ったロッテ安田尚憲。最後まで貫き通す大志

千葉ロッテマリーンズ

 レギュラーシーズンはまもなく終わりを迎える。開幕延期を経て日程もすべて変更となり試合数が減り行われたイレギュラーな一年。世界中の誰もが想像もしていなかったことが起きた一年であった。そんな2020年。1月1日午前6時。安田尚憲内野手が新たな一年を始動させた。昨年は午前7時。だから今年はさらに1時間、早めに起きた。プロ3年目の今季に賭ける強い決意がそこにはあった。

 「今年は勝負だと思う。この2年みたいに自分の甘いところを出さないように覚悟をもってやっていきたい」

 強い決意が安田を目覚めさせた。そしてまだ初日の出が拝める前に大阪府吹田市の実家を出発。近くのトレーニングジムで器具と向き合った。自分の甘さ、妥協を断ち切る。昨年より1時間早い始動は自分への決意表明だった。

 「己に克つ。それが自分の今年の想いです。誰かより打つとか、頑張るではなく、まずは自分。自分の弱さとか甘さとかに打ち勝ち、成長をしたい。その先に一軍があると思います」

 1年目は一軍で17試合に出場。プロ初ヒット、初本塁打を記録した。飛躍が期待された2年目の昨年。しかし、オープン戦で結果が伴わず開幕一軍入りを逃すと一軍に昇格することなく一年が終わった。競争社会の中、最初のアピールの場であるオープン戦で結果を出せなかったことを悔やみ、プロの厳しさを痛感した。年下がどんどんプロ入りし、同じ世代の選手がプロの舞台で結果を残し始めている。3年目の今季、後がない気持ちが芽生え、背番号「5」を突き動かした。

 元旦に体を動かした後は初詣に出かけた。ただ家族、友人は伴わず、あえて一人で手を合わせた。和気あいあいとした雰囲気ではなく孤独に一年の決意を込めた。

 「健康であること。願ったのはそれだけです。あとは自分次第ですから。結果は願う事ではなく、自分がつかみ取るものだと思っています」

 2020年に賭ける安田は今年も1月5日には大阪府茨木市にある母校・履正社野球部の施設に顔を出した。グラウンド近くに設置されている神宮大会優勝の自分たちのモニュメントの横には昨夏の甲子園大会で全国制覇を達成した後輩たちの記念碑が誇らしげに建てられていた。

 「OBとしての誇らしいし、凄い刺激になっています。去年のシーズン中、自分のコメントをニュースで見たのは結果的に全国制覇した時の祝福コメントだけになってしまった。今年はいいニュースをどんどん届けたい」

 安田は嬉しそうに口にした。グラウンドではすでに新チームが始動していた。後輩たちの姿を遠目で見ながら、改めて強い決意がみなぎらせた。

 「毎年、この時期に顔を出すのは高校時代の気持ちを忘れずにプロでやっていきたいからです。気持ちを引き締めて戦います」

 あれから月日は流れ10月末となった。安田は7月21日のライオンズ戦(メットライフドーム)から4番に座り続けている。重圧に押しつぶされそうになりながら、何度となく壁にぶち当たりながらも、ここまで歩んできた。そして今年のドラフトで履正社高校から3人の後輩たちが指名され、プロ入りする。残り試合はあとわずか。新年に「己に克つ」と大志を抱きスタートした一年を悔いなき形で終わらせないといけない。自分の弱さ、甘さに打ち勝ち、成長をした姿をファンに見せるべく、打席に向かう。色々な事があった一年。悔しい事、失敗をしたことの方が多かった一年かもしれないが最後まで後ろを向かずに歯を食いしばり、前を向いて歩み続けたことは誇りにしていいはずだ。己と向き合い、打ち勝った先に出会えた新しい自分を見せて欲しい。

文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原紀章

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