佐藤輝明らセ・リーグには10名の侍ジャパン経験者が指名/プロ野球ドラフト会議2020総括
【©侍ジャパン】
※その後に行われた「育成選手選択会議」には全12球団が参加、育成選手49名が指名された。
勝負強さや力強さが際立つ選手たち
阪神1位指名の佐藤輝明(近畿大)と2位指名の伊藤将司(JR東日本) 【©侍ジャパン】
5位指名の村上頌樹(東洋大)は2019年の大学代表。2016年のセンバツ甲子園優勝投手でもある村上は、エースとなった昨年の東都大学春季リーグで6勝0敗と圧巻の成績を残しての代表入り。代表選出後の練習試合ではやや精彩を欠いたが日米大学野球選手権大会第4戦で登板すると、2回を無失点に抑えて勝利投手に。さすがの勝負強さを見せた。
勝負強さでは2位指名の伊藤将司(JR東日本)も負けてはいない。横浜高では甲子園に2度出場、国際武道大では全日本大学野球選手権準優勝に大きく貢献した。大学代表には2016年と2017年に選出され、日米大学野球選手権大会とユニバーシアード競技大会に5試合11イニングに登板し自責点2と安定した投球を見せた。JR東日本でも今秋の都市対抗予選の第一代表決定戦であわやノーヒットノーランの完封劇を見せるなど、重圧のかかる試合ほど力を発揮するタイプだ。
広島東洋1位指名の栗林良吏(トヨタ自動車)と横浜DeNA1位指名の入江大生(明治大) 【©侍ジャパン】
2019年の大学代表でリリーフを任され好投したのは巨人に2位指名された山崎伊織(東海大)。日米大学野球選手権大会で第1戦から第3戦まで3試合連続で登板し、いずれの試合も1イニングを無失点で抑えた。
そのチームの中軸を任されたのがDeNA2位指名の牧秀悟(中央大)。5試合で打率.250ではあったが、負ければ優勝が消える第4戦で本塁打、第5戦でダメ押しの犠飛を放つなど5打点と勝負強さを発揮した。
DeNAドラフト1位の入江大生(明治大)はU-18代表の経験者だ。いまや最速153キロを誇る本格派右腕だが、高校までは強打者としても活躍。甲子園で3試合連続本塁打を放つなどして今井達也(西武)らとともに全国制覇を達成した。そして、BFA U18アジア選手権でも打率.300を打ち、インドネシア戦では本塁打も放った。
U-12代表経験者もプロ入り
東京ヤクルト3位指名の内山壮真(星稜高)と4位指名の元山飛優(東北福祉大) 【©侍ジャパン】
3位指名の内山壮真(星稜高)は2017年のBFA U15アジア選手権では正捕手として全試合に先発出場しベストナインと最多本塁打に輝いた。当時から取り組む姿勢や意識の高さには代表首脳陣も感心しており、星稜高では2年時には遊撃手として甲子園準優勝、3年時には捕手として甲子園出場を果たした。
4位指名の元山飛優(東北福祉大)は昨年の大学代表。層の厚い遊撃手陣の中で出場機会は限られたが、日米大学野球選手権大会第4戦の前には「練習試合の時の打撃を思い出そう。自分をアピールしたいと思ってガンガン振って1打席を大事にしていただろう?初志貫徹で思いきりやろう」とゲキを飛ばして逆転優勝に精神面で大きな貢献を果たした。
6位指名の嘉手苅浩太(日本航空石川高)はU-12代表経験者。2014年のBFA 12Uアジア選手権で捕手や投手として活躍し準優勝に貢献。当時はまだあどけない表情だったが、いまや191センチ106キロの大型右腕として甲子園でも好投。最速146キロのストレートとツーシームなどの変化球を巧みに操り、夏の独自大会では内山擁する星稜を破って石川県の頂点に立った。
前回記事で紹介したパ・リーグ14選手も加え、合計24名の侍ジャパン経験者がプロの世界に飛び込むことになりそうだ。1人でも多くの選手が侍ジャパントップチームの一員となって再びそのユニフォームに袖を通すことを期待したい。
■侍ジャパン公式YouTubeチャンネルでは、2020年のプロ野球ドラフト会議で指名を受けた一部の侍ジャパン選手の映像を公開中。
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