福岡ソフトバンクがリーグ優勝を果たす。工藤公康監督、優勝監督インタビュー全文

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 福岡ソフトバンクが5対1で千葉ロッテを下して3年ぶりとなるパ・リーグ優勝を果たし、工藤公康監督・ナインをはじめとする一同が、福岡PayPayドームに集まった約2万人の観客の前で優勝旗を掲げた。恒例の胴上げがない新しい様式を遵守したかたちで行われた優勝セレモニーとなったが、お揃いのTシャツ、キャップを被り、皆喜びを分かち合った。工藤監督の優勝監督インタビュー全文はこちら。

◇ ◇ ◇

ーー率直に今の気持ちを。

「勝った瞬間はなんともいえないふわふわした気持ちで、皆と顔を合わせた瞬間に『勝ったんだな』という自覚と、ほっとしてます」

ーーどんな思いがこみ上げましたか?

「今年は新型コロナウイルスの影響で、開幕も3月20日から6月19日に伸び、その間に多くの方がなんとか開幕しようと、NPBをはじめ、球団のみなさま、関係者のみなさまが一生懸命尽力していただいたおかげで、6月19日に開幕できたと思います。そして医療従事者のみなさまの献身的な行いがなければ、プロ野球が開幕することができなかったかもしれない、そんななかで我々は医療従事者のみなさまに多くの勇気をいただいたと思いますし、野球を通してなんとか少しでも元気になってもらおうと一生懸命頑張った結果が、この優勝につながったのではないかと思います」

ーー今日の試合をどう振り返りますか?

「今日はたぶんみんなすごく緊張していたと思いますけど、そんな中で和田(毅)くんはさすがだなと。素晴らしいピッチングをしてくれました。ベンチにいる誰もが勇気をもらって、打つことができたのではないかと思います」

ーー最後は森唯斗投手が踏ん張りました。

「ちょっと投げすぎですね。でも、この優勝の瞬間はやっぱり緊張するところだと思いますし、今年1年抑えを任せてきた森(唯斗)くんが『彼でも緊張するんだな』というふうに見ていましたけれども、最後はさすがだなと、締めるところは締めるんだなと。よく投げたよ(森投手に向かって)」

ーー1年間を振り返ってください。
「とにかく一喜一憂しないで、今日ダメだったとしても明日はまた違う1日が来るんだと、日々気持ちを切り替えて、日々新たに今日も始まるという思いで1年間やってきました。本当にいろんなことがあったんですけど、そういうなかでもしっかりと反省し、準備をし、その中でホークスらしい野球ができたのはないかと思います」

ーー終盤は怒涛の12連勝がありました。

「さすがです。もうこれは僕もベンチですっと見てますけど、ベンチの中では明るく川島(慶三)くんやマッチ(松田宣浩)が一生懸命若手に声をかけていました。ベテランの長谷川(勇也)くんも若手にアドバイスしてくれたことで乗り切れたこともあったのではないかと思います。みんな一丸となって明るく元気にしてくれたことが12連勝につながり、このリーグ優勝につながったと思います」

ーー昨季まで3年連続日本一に輝きながらも、どうしても届かなかったリーグ優勝。どんな思い入れがありましたか。

「絶対に勝ちたいという思いで今シーズンが始まりました。ただ、どうしてもコンディショニングを整えたり、調整というのはコロナのこともあって難しかったと思います。そういう点で選手たちは本当によく自分たちで調整してくれたと思いますし、自分たちのやるべきことをやってくれたと思います。それがなかったら勝てたかは分かりませんので、それを考えたら選手たちが勝つために最善を尽くしてくれた結果だと思います」

ーーシーズン途中に天国に旅立った川村コーチも喜んでいるのではないでしょうか。

「僕もずっと彼にはお世話になりましたし、ダイエー時代からお世話になって、いつも明るくふるまってくれて、常に選手に言葉をかけてくれて、多くの思い出を残してくれました。その思いを含めて今日はみんなで一身に背負って強い気持ちで臨むことができたと思います。川村さんに感謝したいと思います」

ーー4年連続日本一に向けて、まずはCSをどう戦っていきますか。

「もう勝つことしか考えていません。優勝が決まっても試合は残っていますので、そこにはしっかりと全力で挑みたいと思います。それが終わったら、またCSに向けて準備をして、1つも落とさないつもりでCSを勝ち、そして日本シリーズでしっかり勝てるように、みんなで力をあわせてまた明るく元気に頑張っていきたいと思います」

ーー最後に改めてホークスファンの皆さんに優勝の喜びを聞かせてください。

「皆さん本当に応援いただきまして、ありがとうございます。今年は声を出せないということもありましたけれども、その拍手が何よりも選手の力になりました。どんなときにも温かい拍手をいただき、心の中で応援していただき、勇気をいただいたことで、選手たちは打席の中でも、マウンドの上でも勇気を持てたと思います。本当に苦しいシーズンではありましたけれども、皆さんのおかげで勝つことができました。本当にありがとうございました」


☆このあとパーソル パ・リーグTVでは、祝勝会の模様をライブ配信を行います。

文・後藤万結子
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