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九州第二代表決定戦で勝利を挙げ、32番目の代表に名乗りを上げた西部ガス。

【週刊グランドスラム65】第91回都市対抗野球大会に出場する32チームが出揃う

公益財団法人 日本野球連盟

 2つの予選グループ上位2チームが決勝トーナメントを戦う都市対抗中国二次予選は、準決勝で三菱重工広島がJFE西日本を10対2で下し、もう1試合は三菱自動車倉敷オーシャンズがJR西日本に2対0で勝利して、第一代表決定戦に駒を進めた。
 三菱重工広島は、1回裏から松原匡志、青木拓巳の適時二塁打などで3点を先制する。2回裏には櫻井 涼、5回裏には佐々木 駿の適時二塁打で1点ずつを追加。7回裏は3連続四死球から再び櫻井の適時打、汐月祐太郎の犠飛で2点を加えてリードを広げた。一方の三菱自動車倉敷オーシャンズは、三菱重工広島の先発・鮫島優樹の前にチャンスらしいチャンスを築くことができない。無得点のまま8回表の攻撃を終えると、その裏に三菱重工広島は1点を追加して8対0に。なおも二死満塁とチャンスは続き、佐々木が右前に運ぶと2人の走者生還。その瞬間、ベンチから選手が飛び出して歓喜の輪ができた。8回コールド勝ちで第一代表となったのだ。
 16安打を放った打線も見事だったが、この予選で初先発した鮫島の安打を許しても要所を締める投球は「さすが」と唸らされる内容だった。女房役の佐々木は「あの鮫さんでも、試合前は緊張していました。『おまえに任せるから』と言われていましたが、素晴らしい投球で鮫さんに尽きます」とベテランに脱帽した。
 予選リーグ第1戦を落とす苦しいスタートだったが、そこから4連勝しての第一代表で3年ぶり17回目の出場を決めた。「嬉しいですが、この勝利は通過点。悔いのないよう最後まで戦います」と町田公二郎監督。目標は、まだこの先にある。
 第二代表決定戦は、三菱自動車倉敷オーシャンズと、敗者復活一回戦でJFE西日本に8対0の完封勝利を収めたJR西日本が熱戦を繰り広げた。3回裏に藤澤拓斗のソロ本塁打で先制したJR西日本は6回に勝ち越しを許すが、その裏に大倉卓也の2ラン本塁打ですぐさま同点に。9回裏には二死二塁から春原直登が左前に弾き返すも、二塁走者は本塁で憤死。サヨナラ勝ちとはならなかった。勝敗が決したのは延長11回。3四球を選んで二死満塁とした三菱自動車倉敷オーシャンズの打線が、沖 成樹の中前安打で勝ち越しに成功する。さらに、竹井 陸が走者一掃の適時三塁打、四球のあと平井孝治の適時内野安打で6点を奪った。その裏にJR西日本も2点を返したが、1イニングに4四球が絡んでの大量失点は痛かった。
 9対5で勝利し、16年ぶり8回目の出場を決めた三菱自動車倉敷オーシャンズの首藤章太監督は「負けグセのついていたチームに、勝ちを意識させてきました。東京ドームへ行くだけではなく、勝利を味わわせてあげたい」と、歓喜に沸く選手を見詰めていた。ベテランの田島一志や三菱自動車岡崎から転籍してきた主将の平井らが意識改革の先頭に立ち、勝つことでチームの一体感を高めてきた。この感覚を維持したまま、東京ドームで大暴れしてほしい。

西日本勢の東京ドームでの戦いに注目

 12地区の中で最後に行なわれた九州二次予選の第一代表決定戦は、5年連続14回目の出場を目指すHonda熊本と、昨年初出場を果たした宮崎梅田学園が対戦した。試合の主導権を握ったのはHonda熊本。1回裏に浜岡直人の適時二塁打で1点を先制すると、2回裏には佐藤大道、山本卓弥、稲垣翔太の適時打で3点を加えた。4回裏にも1点を追加し、5対0と突き放す。
 一方の宮崎梅田学園は、7回までに8安打を放つも得点につながらない。だが、このままでは終われないと8回表に意地を見せる。四番の堤 喜昭が2ラン本塁打を放つと、続く花堂尊光が二塁打で出塁し、国師滉史郎にも2ラン本塁打が飛び出した。これで1点差まで迫ったが、反撃もここまで。5対4でHonda熊本が逃げ切り、3年連続で第一代表としての出場を決めた。
 7年ぶりに復帰した渡辺正健監督は、「これが都市対抗予選の怖さです。最後のアウトを取るまでは何が起こるかわからない。勝ててよかったです」と安堵した。先制打に加え、激走の内野安打で2打点を挙げて打線を牽引したのが浜岡。試合後には「もう野球が楽しくて、楽しくて」と35歳のベテランは満面の笑みを浮かべた。今季は若手捕手の起用が多く、マスクを被ったのは9月頃から。打線の軸が必要だと、渡辺監督から四番を託された。久しぶりの公式戦に胸が弾み、「ワンバウンドを止めるのすら楽しく感じましたよ」と、まるで野球少年のようだ。とはいえ、チームの大黒柱は冷静に試合を振り返る。
「勝って反省することも多々あります。投手の精神状態や勝負球はどうだったのか。本大会までの1か月間で詰めていきます」と目を輝かせた。
 惜しくも敗れた宮崎梅田学園は、西部ガスとの第二代表決定戦に臨んだ。両者ともに無得点のまま試合が進む。先制したのは西部ガスだった。6回裏、安打と2つの野選で満塁にすると、竹松瑞輝の左犠飛で1点。さらに、金澤達弘の適時二塁打で2点を加えた。またしても追う展開となった宮崎梅田学園は、7回表に堤のソロ本塁打で1点を返す。9回表には二死から代打の齋藤弘也が左前に運んで出塁し、堤を迎える。ここで一発が出れば同点。西部ガスは、好投を続けてきた先発の高椋俊平に代わり、左腕の岩崎皓介をマウンドへ送った。その4球目、変化球を打たされた堤の打球は二ゴロとなってゲームセット。西部ガスの香田誉士史監督は「全国初勝利へ向けて、やってやるぞという気持ちです」と、早くも本大会を見据えた。
 2年ぶり5回目となる西部ガスが32チーム目の代表権を獲得し、これですべての出場チームが決定した。4年ぶりに四国代表となった四国銀行も含め、西日本勢には粘り強い戦いを見せてもらいたい。
(文・写真=古江美奈子)

※次号は、10月25日にリリースします

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1949年に設立した社会人野球を統轄する(公財)日本野球連盟の公式アカウントです。全国の企業、クラブチームが所属し、中学硬式や女子野球の団体も加盟しています。1993年から刊行している社会人野球オフィシャル・ガイド『グランドスラム』の編集部と連携し、都市対抗野球大会をはじめ、社会人野球の魅力や様々な情報を、毎週金曜日に更新する『週刊グランドスラム』などでお届けします。

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