道悪の可能性が高い毎日王冠を分析する!
【 2020/7/5 函館11R 巴賞 1着 4番 トーラスジェミニ】
毎日王冠 近10年の人気別成績
■表1 【毎日王冠 近10年の人気別成績】
昨年は1→2→3番人気の順で3連単1000円と非常に堅い決着でおさまったが、過去10年では3連単30万円以上が3回と波乱となるケースもある。結果的に1番人気馬が勝ち切れるかどうかの比重が大きい一戦といえる。
毎日王冠 近10年の1番人気馬 成績と前走成績
■表2 【毎日王冠 近10年の1番人気馬 成績と前走成績】
前走5着以下だった2頭は今回も馬券圏外に敗れているように、前走東京で好走している経験が大きいといえそうだ。
毎日王冠 近10年の年齢別成績
■表3 【毎日王冠 近10年の年齢別成績】
4歳馬は一昨年のアエロリットら最多の4勝をあげ、複勝率は3歳馬に次ぐ36.7%と高い。5歳馬は17年リアルスティールら2勝、6歳馬は13年エイシンフラッシュが勝利。なお、7歳以上からは連対馬が出ていない。
稍重で行われた毎日王冠の3着以内馬
■表4 【稍重で行われた毎日王冠の3着以内馬】
また、好走馬の4コーナー通過順を見ると、10年・16年ともに差し・追い込み馬が多く好走している。特に16年はスローペースにもかかわらず、後方からの追い込み馬が上位を占める結果となった。稍重なら差し・追い込み馬に注目しておきたい。
稍重で行われた東京芝1800m戦の脚質別成績と上がり順位別成績
■表5 【稍重で行われた東京芝1800m戦の脚質別成績と上がり順位別成績】
上がり順位別成績は、2位以内の馬が大半の9勝をあげ、1位・2位ともに複勝率75%以上と馬券に絡む可能性が高い。また1位・2位は、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えている。
重・不良で行われた東京芝1800m戦の脚質別成績と上がり順位別成績
■表6 【重・不良で行われた東京芝1800m戦の脚質別成績と上がり順位別成績】
上がり順位別成績も2位以内の馬は3勝で、複勝率も稍重に比べて下がっている。複勝回収率は100%を超えているが、速い上がりが使える優位性は稍重に比べてかなり落ちている。
今年の毎日王冠の出走予定馬(10/7時点)
■表7 【今年の毎日王冠の出走予定馬(10/7時点)】
<結論>
1番人気が予想されるのは前走日本ダービーで2着だったサリオス。稍重馬場の皐月賞ではコントレイルと半馬身差の2着だった。前走G1で連対しており、好相性の3歳馬。不良馬場となると未知数だが、重馬場までなら勝つ可能性は最も高いだろう。
表5、表6で示したように稍重、重・不良どちらも逃げ馬の好走確率が高く、トーラスジェミニの逃げ粘りには期待したい。4走前のエプソムCでは最低人気ながら逃げて3着と好走している。近2走の2000mから1ハロン短縮するのも好都合で、侮れない一頭だ。
稍重までなら前走関越Sを勝利したザダルを推奨しておきたい。前走は上がり最速の32秒8で3馬身差の快勝。今回と同コースの2走前・メイSでは上がり最速で僅差3着に入っており、今回も上位の上がりを使える公算が高い。追い込みが効く馬場ならばサンレイポケットの差し脚にも注意したい。
差し・追い込み不発の不良馬場ならば、不良馬場のエプソムCを勝利したダイワキャグニーに注目。去勢明けとなるが、コース・距離ともにベストな条件だ。
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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