【日本野球連盟公式サポ通信】5年ぶりに決めた都市対抗予選で活躍したENEOSの若手選手

チーム・協会

【写真提供:kuzunuki】

日本野球連盟公式サポーターの田中優美です。
社会人野球のちょっと裏側をお伝えする「日本野球連盟公式サポーター通信」第18回目。
今回は、都市対抗西関東地区の第一代表を掴んだENEOSの2次予選(代表決定リーグ戦)をレポートします。

【熱戦を制し掴んだ5年ぶりの都市対抗】

都市対抗が決まった瞬間にマウンドに集まり喜ぶENEOSの選手 【写真提供:kuzunuki】

歴代最多11回の都市対抗優勝を誇るENEOS野球部。2015年の出場を最後に都市対抗から遠ざかっていました。今年の代表決定リーグ戦では、11年ぶりに予選で東芝に勝利すると、翌日の三菱パワー戦は延長12回まで、もつれ込んだ熱戦を勝利に収め、西関東第一代表となりました。

【行動でみせる入社2年目の新キャプテン】

ヘッドスライディング後の泥だらけのユニフォームでベンチに戻る川口選手 【写真提供:kuzunuki】

今期より大久保秀昭監督が復帰。新体制となったチームのキャプテンを担っているのは入社2年目の川口凌選手です。「いつまでも上の人に頼ったままではいけない」と自ら立候補し、キャプテンになりました。
東芝戦の試合前に、大久保監督から「ユニフォームをドロドロにして戦ってこい。試合が終わった後にドロドロのユニフォームで“ナイスゲーム”と言えるようにしよう」と言われていたそうです。その言葉通り、1回表の一打席目で内野安打を放った川口選手は、一塁ベースにヘッドスライディング。誰よりも早くユニフォームをドロドロにして、勝利に貢献しました。監督の言葉が心にあったため体が勝手に反応したそうです。「口下手で人前で話すのが得意ではないので行動でキャプテンとしてみせていきたい」と、監督の言葉を一番に実行しました。

昨年までキャプテンを務めていた渡邉貴美男選手とは同じポジションでもあることから、公私でよく相談しているといい「ショートで渡邉さんも僕も小柄なので野球の事や社会人としてどうあるべきなど沢山学んでいます。高い壁ですが越えたいと思う目標の人です。」と若手のキャプテンにとって心強い存在を教えてくれました。

【大久保監督も期待する小豆澤選手が手にした自信】

9月16日三菱パワー戦の延長12回でタイムリーを放った小豆澤選手 【写真提供:kuzunuki】

東芝戦後、大久保監督から「攻守で活躍が目立った。やってもらわないと困る人」と名前が挙がった小豆澤誠選手。翌日の三菱パワー戦でも延長12回のタイムリーなど3安打の活躍をみせ、西関東予選の最高殊勲選手賞を受賞。入社3年目で初となる都市対抗出場を勝ち取りました。「入社1年目の都市対抗予選では、東芝戦で牽制死となり、次の回に点を取られてしまいました。一つのミスで試合が大きく変わってしまうことを痛感しました。2年目はケガで予選にも出られませんでした。都市対抗の道のりの厳しさを実感していましたね。」と話します。

元々守備には自信があった小豆澤選手ですが、大久保監督から「一球に対する気持ちが軽い」と指摘され、足の皮が剥けるほどの練習を乗り越え、今大会でも好守備が光りました。「今季始まってから、“二遊間は絶対誰にも渡さない”と、ショートの川口とずっと一緒にやってきました。その成果を大会でみせることが出来て嬉しいです。」と自信を掴みました。

最高殊勲選手賞のトロフィーを受け取る小豆澤選手 【写真提供:kuzunuki】

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

1949年に設立した社会人野球を統轄する(公財)日本野球連盟の公式アカウントです。全国の企業、クラブチームが所属し、中学硬式や女子野球の団体も加盟しています。1993年から刊行している社会人野球オフィシャル・ガイド『グランドスラム』の編集部と連携し、都市対抗野球大会をはじめ、社会人野球の魅力や様々な情報を、毎週金曜日に更新する『週刊グランドスラム』などでお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント