ロッテの澤村誕生!新たな伝説の幕開け

千葉ロッテマリーンズ
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【打者を三振に打ち取り絶叫する澤村】

 ジャイアンツからマリーンズへ。背番号「15」から「57」へ。本拠地を東京ドームから風が強いZOZOマリンスタジアムとなり、澤村拓一投手が新たな一歩を踏み出した。忘れられない笑顔がある。9月8日。入団会見を終えた澤村は取材が終わってからも撮影用のレプリカのユニホームを脱がずに控室で待機をしていた。「もう会見も終わったから脱いでいいんだよ」と関係者から促されても決して脱ぐことはなかった。

 「このユニホーム、カッコイイですよね。ボク、だから着ていたいです」。満面の笑みでそう答え、ワイシャツの上にレプリカのユニホームを羽織ったまま、移籍の事務手続きなどを行い、控室からロッカーへの移動する際もそのままの出で立ちで嬉しそうに歩いていた。その表情はまるで少年。親から大好きなプロ野球チームのユニホームを買ってもらった野球少年そのものだった。

 幕張の澤村はデビューも衝撃的だった。9月8日のファイターズ戦(ZOZOマリンスタジアム)。入団会見が終わるや試合に備え練習合流。即ブルペンで待機した。そして1点リードの六回にマウンドに立った。交換トレードが発表された翌日のこと。その名がコールをされると新型コロナウィルス感染症予防の観点から観衆が5000人に制限されているとは思えないほどの歓声に包まれる。1球1球にどよめきが起こった。3者連続三振に仕留め澤村が吠えた。時を同じくして地鳴りのような音がZOZOマリンスタジアムを包んだ。外野で守っていたレオネス・マーティン外野手曰く「まるでプレーオフのような空間だった」。澤村がマリーンズファンのハートをガッチリと掴んだ瞬間だった。

 加入が決まった時から井口監督はこの入団即登録即登板のプランを温めていた。「六回か七回。1点差ぐらいのところでと思っていた。二軍戦の試合映像や今年の一軍の映像も見たけど、いいボールを投げていた。実力、実績もある。チームとして欲しいと思って獲った選手。あの場面で使って当然だし、本人にもそのように伝えていた」と指揮官はイメージ通りの結果。そして予想通りのスタンドの熱狂にニヤリと笑みを浮かべた。
 
 圧巻のデビューも井口監督はまだまだこんなものではないと言う。「ストレートも、もっとよくなるはず。156キロぐらいは常時出せる。ストレートで押して押して押しまくれる投手。ここぞという場面で三振をとれる投手」と絶賛をする。
 
 新天地での澤村は躍動的で活動的だ。若手の多い投手陣にあって様々なアドバイスを送ったり、自ら話しかけたりする。野球の事からプライベートなことまで。練習前のロッカー。澤村の周辺ではいつも笑いが起きる。その表情に笑顔が多いのも印象的だ。「とにかく優勝に貢献する投手でありたい。チームの勝利に貢献する。そして年上からだけではなく年下の選手や色々な方々から色々な事を吸収して成長したい。まだまだ成長したい」。入団会見で貪欲な気持ちを口にした澤村。新たな澤村が新しい伝説をスタートさせた。背番号「57」の投じるボールから目が離せない。

千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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