スラム街から世界王者へ、2015年サーフィン世界チャンピオンが引退表明
【WSL/Masurel】
ブラジルの自宅からオンラインで会見を開いたエイドリアーノは今の心境を語った。
「この決断に至るにはいくつか理由がある。この15年間は自分の人生をサーフィンに捧げて、それだけに打ち込んできた。1000%サーフィンの人生だった。情熱を持たずに大会に出場することはチャンピオンにふさわしくないし、今のサーフィンのエネルギーに合わない。今は他の事をやってみたい。例えばプレッシャーから解放された特別イベントに参加したり、友達とサーフトリップに出かけたいね。」
苦手な場所ほど時間とエネルギーをかけて上達したエイドリアーノはオールラウンドで恐れられたコンペティター 【WSL/Matt Dunbar】
スラム街出身のワールドチャンピオン
ゼロからのスタートで自分の努力で勝ち取った2015年のワールドタイトル 【WSL/ Kirstin Scholtz】
エイドリアーノの世界での活躍はガブリエル・メディナやフィリペ・トレドなど次世代のブラジリアン・スーパースターのインスピレーションとなり、2014年にメディナがブラジル初のワールドタイトルを獲得した。
翌年のシーズン終盤にエイドリアーノを含む6人のタイトル・コンテンダーがいた。早めにノース入りしたエイドリアーノは、パイプマスターのジェイミー・オブライエンの指導の下パイプで修業を重ね、見事にミック・ファニング他4人のコンテンダーをおさえブラジル2度目のタイトルと初のパイプマスターを勝ち取った。
「この15年間を祝いたい。世界中でいろんな人とつながり、家族、友人、ファンと共に良い関係を作ったよ。来年のCTツアーに非常に期待していて、特にサクアレマの大会の盛り上がりが楽しみだ。お別れ気分で2021年シーズンを目いっぱい楽しみたいね。」
エイドリアーノ・デ・スーザ
9月18日の「Onda do Bem」に出場
引退しても、その情熱はきっと今後もブラジル人のみならず、世界のサーファーをインスパイアし続けることだろう 【WSL / Damien Poullenot】
「Onda do Bem」は2021年シーズンに向けたプレイベントとして開催されるWSLカウントダウンシリーズの一つ。出場選手の詳細はこれから発表されるが、15人のサーフスターと10人のサーフィン好きな有名人が参加するチャリティーイベントだ。
現地時間の9月18日午後4時から9時に開催され、コロナの影響で観客を入れられないため開催地は非公開で視聴はWSLやYoutubeなどで配信予定。
執筆:ケン・ロウズ
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