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(奥村敏氏)

若者の育成の仕方2 自分で設問し、自分で答え、自分で採点せよ

BOATRACE

 現実にあったことである。大学のテストでこんな問題が出た。

『自分で設問し、自分で答え、自分で採点せよ』

繰り返すが、実際に出題された問題である。出したのは故・奥村敏氏(写真トップ)。東京大学大学院哲学専攻の博士であった。西洋哲学を研究対象としていたが、難病のALSを患い17年前に亡くなっている。教鞭をとっていた愛知大学では、答えを一度も教えなかった。

『自分で設問し、自分で答え、自分で採点せよ』

そんな手抜き問題を出すなんて、と思われてもしかたない。しかし、これこそが『考える若者』を育成する秘策だったのである。

(東京大学公式ホームページより)

現在、東京大学で言語脳科学や脳機能イメージングを専門分野としている酒井邦嘉教授は「自然界の不思議な現象に対して疑問を見出し、問題設定し、仮説を立て、自分で検証するのが科学者である。間違っても構わないから自分で考えてやってみることだ」と言う。

確かに、万有引力の法則を導き出したニュートンにしても、相対性理論のアインシュタインにしても、ノーベル賞の小柴昌俊氏にしても、問題や仮説の設定から研究がはじまっている。
酒井教授が「調べて分かるものは研究ではない」と、さりげなく若者に諭す根拠である。

(ガリレオ・ガリレイ)

ひるがえって、現代社会はどうだろうか。
調べることばかりである。
『スマホを見れば分かる』『データを集めれば分かる』『解析すれば分かる』…オンパレードだ。
大人や先輩らは、若者に問題を与え、大人が分かっている正解へ導こうとする。
このやり方からは、ガリレオ・ガリレイやコペルニクスは生まれてこない。

(コペルニクス)

会社でいえば、上司がデータの集約と解析を命ずる。そして、その結果を上司が『どれどれ…』と見る。『ほほ〜』とさも分かったふりをして判断を下すのだ。事前に問題や仮説が設けられていないこの方法で若者ばかりか、上司さえ育つはずがないのである。

その点、ボートレーサーは恵まれているかもしれない。
先輩とて答えを知っているわけではないし、データだけ集約解析しても意味をなさない。
だから選手は必死に考える。乗ってみる。時に取材陣がいることを忘れるくらい思考実験に集中する。

強いレーサーの…、いや強くなるレーサーのありようがみえてきた。

『自分で設問し、自分で答え、自分で採点できる』選手だ。

びわこヤングダービーの視点のひとつにしたい。

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BOATRACE
クラブ説明文

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