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2020/3/15 中京11R 金鯱賞(G2) 1着 6番 サートゥルナーリア

中京芝2000m重賞の脚質傾向と平均ラップタイムを分析

JRA-VAN

今週は19日(土)から21日(祝・月)まで3日間連続で開催が組まれている。日曜日には中京競馬場でローズSが行われる。通常は阪神芝1800mが舞台の秋華賞トライアルだが、京都競馬場の改修工事の影響で今年は中京芝2000mに変更となった。例年とは競馬場・距離が違うため、過去のデータの取り扱いには注意が必要だ。例えば、脚質や枠順の傾向などは過去のローズSは参考になりそうにない。

そこで今回は中京芝2000mの重賞にスポットを当て、同コースの脚質傾向と平均ラップタイムを分析することした。 データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

中京芝2000m重賞の脚質別成績(2012年以降)

■表1 ■表1 中京芝2000m重賞の脚質別成績(2012年以降)

表1は中京芝2000m重賞の脚質別成績。中京競馬場が現在のコースとなった2012年以降を対象(以下、同様)にして集計したところ、これまで24レースが行われていた。脚質別の成績は逃げ【1.2.4.18】、先行【5.10.4.65】、中団【14.12.14.123】、後方【4.0.3.95】だった。勝率は中団が8.6%と高く、連対率は先行が17.9%、複勝率は逃げが28.0%で最も高かった。また、上がり3ハロン1位の馬は【10.4.1.14】で、複勝率は51.7%というハイアベレージ。単勝回収率290%、複勝率169%とこちらも優秀だった。同2位の馬も単・複の回収率は100%を超えてきた。中団の馬が14勝しているように、後半の3ハロンで鋭い末脚を使った馬が上位にきやすいコースと言えるだろう。

金鯱賞の脚質別成績(2012年以降)

■表2 ■表2 金鯱賞の脚質別成績(2012年以降)

表1では重賞として一括りで集計したが、ここからは個別のレースごとに脚質の傾向をみていくことにする。表2は金鯱賞の脚質別成績。中団が【6.3.7.27】で勝率14.0%、複勝率37.2%の好成績だった。上がり3ハロン1位の馬の成績は【3.1.1.6】で決して悪くはないが、重賞全体の平均値に比べると若干数値が低かった。単・複の回収率も100%を割り込んでおり、配当的な妙味があるとは言えない。

中日新聞杯の脚質別成績(2012年以降)

■表3 ■表3 中日新聞杯の脚質別成績(2012年以降)

表3は中日新聞杯の脚質別成績。こちらも中団が【7.4.4.48】という成績。逃げ・先行は未勝利であり、中団馬の活躍が目を引く。上がり3ハロン1位の成績は【4.1.0.6】で重賞全体の平均に比べると連対率や複勝率は少し低いものの、単勝回収率405%、複勝回収率205%は非常に高い。同2位の馬も回収率は高く、レース後半に鋭い脚を使える馬がやはり強い。

愛知杯の脚質別成績(2012年以降)

■表4 ■表4 愛知杯の脚質別成績(2012年以降)

表4は愛知杯の脚質別成績。意外にも中団が【1.5.3.48】で、2着は5回と多いが、勝率は1.8%と低い。後方が【3.0.1.26】で勝率10.0%、単勝回収率103%だった。そして、先行が【2.2.2.18】で連対率16.7%。逃げが【1.0.1.6】で勝率12.5%。中団以外の脚質も健闘しているように感じる。ただ、上がり3ハロン1位の馬の成績は【3.2.0.2】で連対率・複勝率はともに71.4%だった。単・複回収率も含めて重賞全体の平均よりもかなり高い数値が出た。他のレース同様、ラスト3ハロンの決め手に秀でている馬が有利ということが言えるだろう。

金鯱賞・中日新聞杯・愛知杯の平均ラップタイム(2012年以降)

■表5 ■表5 金鯱賞・中日新聞杯・愛知杯の平均ラップタイム(2012年以降)

最後にこれら3重賞の平均ラップタイムをみておくことにする(表5参照)。まずレースの平均勝ちタイムは金鯱賞が1分59秒98と最も速く、次が中日新聞杯の2分00秒48、最後に愛知杯の2分01秒49という順番になった。表5で示した1ハロンごとのラップタイムは、一番左が最初の1ハロンで右へ行くにつれてゴールに向かう。3つのレースを比較すると、いずれも前半の3ハロンはゆったりとしたペースだ。4〜6ハロン目でペースが少し上がり、残り4ハロンを過ぎるとさらにペースアップする。

金鯱賞や中日新聞杯は1ハロン11秒台のラップに突入し、金鯱賞はその速いラップがゴールまで続く。中日新聞杯はラスト1ハロンが12秒08とやや時計がかかっている。中京芝コースは最後に坂があるのでラスト1ハロンは失速しやすい。ただ、G3の中日新聞杯に比べるとG2の金鯱賞の方が失速の度合いは低かった。金鯱賞の方がいい脚を長く要求されることがわかる。愛知杯は前半の4ハロン目までがややゆったりとした流れにみえる。後半のスパートのタイミングは若干遅く、11秒台のラップに突入するのはラスト3ハロン目だった。

果たして中京競馬場で行われる今年のローズSは、どのようなラップタイムになるか。逃げ馬の存在などメンバー構成にもよるが、上記3レースいずれかの平均ラップに近いイメージを持って考えてみたい。脚質傾向からもレースの後半にいい脚を使える馬が有利であることは間違いないだろう。ただ、今回のローズSはG2だ。レースのグレードを考えると、ラストは3ハロンではなく、4ハロンでいい脚をいかに持続できるかということが焦点になりそうだ。

文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。

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