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〜日本代表選手が多数参戦!〜【富士北麓ワールドトライアル2020大会レポート】

日本陸上競技連盟

霊峰富士山の麓に位置する山梨県富士吉田市の富士北麓公園陸上競技場は、長年、スプリント種目を中心に、日本のナショナルチームが世界大会に挑む前の強化拠点として合宿などに活用されてきた場所。過去にもオリンピック直前に、壮行を兼ねた最終調整の競技会が行われ、数々の好記録が誕生しています。
富士北麓ワールドトライアルは、昨年、ドーハ世界選手権参加標準記録突破を狙う“ファイナルチャレンジ”の場として設けられた競技会です。日本陸連強化委員会も運営に協力して、山梨陸上競技協会が主催。9月1日に開催された前回大会では、女子100mHで寺田明日香選手(パソナグループ)が参加標準記録を突破する12秒97の日本新記録をマークして、“ドーハ行き切符”をつかんだほか、複数の種目で好記録が誕生し、世界選手権に向けて弾みをつけました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で4〜6月の国内競技会が延期・中止となったほか、競技活動そのものも大きく制限された今年は、国内トップ競技者の再始動に役立つことを願って、秋シーズンがスタートする直前の9月6日に設定。無観客での実施をはじめとして、さまざまな点で感染拡大防止策がとられたうえで開催されることとなりました。
当日は、大型台風接近の影響で一時は悪天候の予報も出ていましたが、大きく崩れることはなく、気温も25℃を切るまずまずのコンディション。男子9種目、女子5種目の計14種目が行われました。

ケンブリッジは10秒13、鶴田は女子200mで今季日本最高をマーク!
男子短距離では、今季好調のケンブリッジ飛鳥選手(Nike)のほか、小池祐貴選手(住友電工)、飯塚翔太選手(ミズノ)らが出場。この大会ではショートスプリント系の種目はウォームアップレースと決勝の2本が設定され、どちらもタイムレースで行われる仕組みになっていることもあり、それぞれが自身のコンディションや目的に合わせてレースを選び、出走しました。
アスリートナイトゲームズイン福井で10秒05、10秒03と2ラウンド連続で自己新をマークしていたケンブリッジ選手は、100mのウォームアップレースと200m決勝を選択。先に行われた100mのウォームアップレースでは、同種目の決勝も含めて最高タイムとなる10秒13(+0.6)をマークしました。200mにも出場の予定でしたが、連戦の疲労が出て左膝裏に張りが生じていたため、大事をとって欠場しました。小池選手も、ケンブリッジ選手と同じレースを選択。100mのウォームアップレースはは10秒33(+0.6)で全体では3番目、200m決勝は全体でトップタイムとなる20秒76(-0.6)でフィニッシュしました。飯塚選手は、今回は100mに絞って出場。ウォームアップレースは10秒34(+0.6)でトータル4番目でしたが、決勝では10秒25(-0.9)とタイムを上げて、全体でもトップとなりました。

女子では、今季躍進著しい鶴田玲美選手(南九州ファミリーマート)が、この大会でも力のあるところを見せました。100mウォームアップレースを11秒99(-1.3)で走ったあと、200mの決勝に出場し、0.7mの向かい風のなか今季日本最高となる23秒81の自己新でフィニッシュし、全体トップの座に収まっています。100mのウォームアップレースと決勝でともにトップタイムをマークしたのは、高校生の石堂陽奈選手(立命館慶祥高・北海道)。ウォームアップレースで11秒85(-1.3)、決勝では11秒65(+1.4)を記録しました。

女子400mは、7月に日本歴代2位の52秒38をマークしている青山聖佳選手(大阪成蹊AC)が53秒41で快勝しました。実は青山選手は、この日200mにもエントリー。400mが行われる1時間40分前に200mのウォームアップレースを24秒11(+0.5)で走り、400mから50分後に行われた200m決勝では24秒16(-0.7)をマークするタフネスぶりを披露しています。

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◎走幅跳は津波が7m88、三段跳では池畠が16m62w
男子走幅跳には、昨年、8m23をマークして、すでに東京オリンピックの参加標準記録(8m22)を突破しているドーハ世界選手権代表の津波響樹選手(大塚製薬)が出場。風が強く追ったり急に向かったりするなかでの試技となりましたが、1回目に7m87(+2.2)をマークしてトップに立つと、2回目以降を、パス、7m85(-0.6)、7m75(-0.6)、パスという流れで展開。優勝が決まった状態で臨んだ最終試技で7m88(-0.8)と、さらに記録を伸ばして快勝しました。

逆に、男子三段跳は、最終跳躍で大きく順位が動く展開に。7月の東京選手権で今季日本最高の16m75(±0)をマークしている池畠旭佳瑠選手(駿河台大AC)が追い風参考(+2.7)ながら16m62の跳躍をみせて逆転V。勝負強さとともに安定感もアピールする結果となりました。

女子走幅跳は、七種競技で5907点(日本歴代2位)の自己記録を持つヘンプヒル恵選手(アトレ)が6m18(+2.7)で優勝。今回、ヘンプヒル選手は、走幅跳単独での日本選手権出場を可能にすべく6m10の参加標準記録突破を狙っての出場でしたが、最終跳躍で6m11(+1.5)をマークしたことでこれもクリアしました。さらに、走幅跳終了後に出場した100mH決勝では、13秒37(+1.3、2着)でフィニッシュして中央大2年の2016年に出した自己記録(13秒38)を4年ぶりに更新。今季は、9月末に開催される日本選手権混成で、日本人初の6000点を上回っての日本記録(5962点、中田有紀、2004年)更新を目標に掲げていますが、その実現に向けて、順調に仕上がってきている様子を印象づけました。

なお、女子100mH決勝で、ヘンプヒル選手を100分の1秒差で抑え、トップとなった藤原未来選手(住友電工)の13秒36も、2014年(13秒38)以来となる自己ベスト。全日本実業団、日本選手権に向けての仕上がりが楽しみになってきました。

このほか、男子110mHは増野元太選手(メイスンワーク)が13秒69(+1.3)で、同400mHは社会人1年目の豊田将樹選手(富士通)が49秒63でフィニッシュ。ともに世界選手権代表経験者(増野選手は2017年ロンドン大会、豊田選手は2019年ドーハ大会)の貫禄を示しました。増野選手は、2018年度をもって第一線から退く意向を示しましたが、昨年末に競技復帰を表明し、今季からレース復帰を果たしています。13秒40(2017年)の自己記録を持つだけに、今後の動向が注目されるところです。

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◎秋シーズンは、日本選手権、日本グランプリシリーズをお楽しみください!
延期になっていた第104回日本選手権は、10月1〜3日に、新潟・デンカビックスワンスタジアムにおいて開催。また、別開催で行われる第104回日本選手権混成(男子十種競技、女子七種競技)は9月26〜27日に長野・長野市営陸上競技場で、第104回日本選手権長距離種目(男女5000m、10000m、3000mSC)は12月4日に大阪・ヤンマースタジアム長居において、それぞれ実施します。
現在、どの大会についても、新型コロナウイルス感染拡大防止策をとりつつ準備中。大会に関する情報は、順次、日本選手権特設サイト( https://www.jaaf.or.jp/jch/104/ )にてご案内しますので、ぜひ、ご参照ください。

また、再編されて今年で3年目となる日本グランプリシリーズは、今季から佐藤食品工業株式会社を「日本グランプリシリーズ ネーミングライツパートナー」にお迎えし、「サトウ食品日本グランプリシリーズ」の名称で、グランプリプレミア4大会(東京、静岡、神戸、広島)、グランプリ9大会(水戸、新潟、大阪、鳥取、出雲、山口、北九州、熊本、延岡)の計13大会が開催される予定でした。新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止や延期を余儀なくされていましたが、このたび、秋シーズンにグランプリ4大会(山口、大阪、北九州、新潟)を開催することが決定!
こちらについても、会期や出場選手、ライブ配信予定等の情報は、日本グランプリシリーズ特設サイト( https://www.jaaf.or.jp/gp-series/ )においてご紹介していきます。どうぞ、お楽しみに!


文・写真:児玉育美(JAAFメディアチーム)

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