無冠返上へ 上田桃子『私が一番勝ちたい』

チーム・協会

【<Photo:Ken Ishii/Getty images>】

 無冠返上。上田桃子が初の公式戦制覇へ燃えている。今季のJLPGAツアーは、19歳の笹生優花、22歳の小祝などの勢いが目立つ。「純粋に強い選手と戦いたい。それが私のモチベーションです。若くて強い選手が出てきた。いい刺激です」と語り、自身の心情を吐露した。34歳になっても向上心は誰にも負けない、ということを。「私があの年にそんなことをできたのか…。でも、年齢なんて関係ありません。強い選手と戦うというだけで、ワクワクしてきます。私が一番勝ちたい」という。

 今大会はAIG女子オープンで6位に健闘。帰国初戦となる。ところが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、2週間の隔離生活を余儀なくされた。外出を自粛していただけに、ぶっつけで大一番へ。「買い出しも弟に頼んで、自宅のドアのノブに掛けてもらっていた」というほど徹底した。

 自宅でパター練習、エアロバイクをこぐことに明け暮れたが、遠征の疲労回復には、格好の休日。「最初の5日間、ぐったりして寝てばかりいた。もし外出できたら、やはり練習へ出かけていたでしょう。外へ出られないから休まざるをえない。丁度良かった。いい休養です」と前向きにとらえている。

 今回は、国内でも稀有なリンクス、JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部は、「スコットランドのリンクスを彷彿とさせる」と紹介されている。もちろん、国は違えどもロイヤルトゥルーンGCとも共通点がありそう。「コースマネジメントの仕方は似ていると思う。風の対策もそのまま使えそうです。アドバンテージになります」と言いきった。

 すでに、コースの下見をすませている。過去の大会で、忘れられないのは2015年だ。長崎・パサージュ琴海アイランドゴルフクラブで行われ、優勝争いを演じた。2位タイ。「18番で、バーディーを取れば優勝の可能性があった。しかし、右へミスショット。ここぞの状況でミスをしたことが悔しい」。

 さて、今回は経験豊富なベテランらしく、じっくりと構える作戦を立てる。「理想と現実がある。予選ラウンドの2日間は、耐えて試合勘を取り戻す。もし、第3日にいい順位だったら、よしっ行くぞーと切り替えたい」と、一気に戦闘モードへ入る。 (オフィシャルライター・宮脇 廣久)
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