真夏のG2・札幌記念を占う!
【2019/8/18 札幌11R 札幌記念(G2) 1着 1番 ブラストワンピース】
いつものように過去10年の札幌記念のデータを分析し、今年のレースを占っていくことにする。データの分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。
札幌記念の脚質別成績(函館開催を除く過去10年)
■表1 【札幌記念の脚質別成績(函館開催を除く過去10年)】
また、メンバー中上がり3ハロン1位だった馬の成績は【2.4.4.1】だった。勝率18.2%、連対率54.5%、複勝率はなんと90.9%と非常に高かった。同2〜3位の好走率も比較的優秀であり、ラストの3ハロンで速い脚を使える馬が上位で入線しやすい。
札幌記念の4角位置別成績(函館開催を除く過去10年)
■表2 【札幌記念の4角位置別成績(函館開催を除く過去10年)】
札幌記念の3角位置別成績(函館開催を除く過去10年)
■表3 【札幌記念の3角位置別成績(函館開催を除く過去10年)】
札幌記念の枠順別成績(函館開催を除く過去10年)
■表4 【札幌記念の枠順別成績(函館開催を除く過去10年)】
札幌記念の前走クラス別成績(函館開催を除く過去10年、前走中央競馬のみ)
■表5 【札幌記念の前走クラス別成績(函館開催を除く過去10年、前走中央競馬のみ)】
今年の札幌記念の出走予定馬(8/19午前時点)
■表6 【今年の札幌記念の出走予定馬(8/19午前時点)】
今年はフルゲート(16頭)に満たない13頭の登録数のうえ、マカヒキが回避し寂しい頭数のレースになりそうだ。そして前走重賞組に絞り込むと9頭が候補馬となる。さらにG1組に注目するとトーセンスーリヤ、ノームコア、ブラックホール、ペルシアンナイト、ラッキーライラックが挙がる。そのうち今年重賞で勝利しているのがトーセンスーリヤとラッキーライラックだ。
前者は2走前に新潟大賞典で重賞初制覇を飾った。ハンデ戦で54キロという斤量も味方につけて10番人気での勝利だった。前走宝塚記念は相手関係的に惨敗しても仕方がないようにもみえたが、逃げて7着に踏みとどまった。この点を高く評価してみたい。今回札幌記念ではハナへ行くとは限らないが、積極的に前へ行く競馬はしてくれそうだ。
後者は前走宝塚記念で3番人気に支持されたが6着に終わった。稍重馬場となり、道中は相当体力を消耗してしまったようだ。2走前の大阪杯ではクロノジェネシスらを下して優勝している。実績的・実力的にも今回のメンバーでは一枚上であり、ここは巻き返しの期待がかかるところ。先行・差しどちらでも対応できるのも心強い。札幌は初めてだが、あらためて注目だ。
文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ