ダビ・シルバ、ラ・リーガに帰還

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レアル・ソシエダはヨーロッパの2019/20シーズンにおいて、機能美に富んだ攻撃的なフットボールで見る者を魅了したチームの1つだ。彼らは昨季の成功に浸ることなく、クリエイティブな閃きをまた1つチームに加えた。移籍金ゼロで獲得したダビ・シルバである。

グランカナリアで生まれ育ったシルバは、14歳でバレンシアに才能を発掘され、スペイン本土へと渡った。バレンシアの下部組織を経て、2004/05シーズンは当時2部のエイバルにレンタル移籍。翌シーズンは1部のセルタで経験を積んだ。

この2シーズンで確かなインパクトを残すと、2006/07シーズンはバレンシアのトップチームに定着。20歳にしてほぼ全ての試合に出場し、スペイン代表デビューも果たした。その後も順調に成長し、2008年には3ー1で制したヘタフェとのコパデルレイ決勝で2アシストを記録。スペイン代表ではEURO2008と2010年のワールドカップ優勝を経験し、同年夏に新プロジェクトの旗手としてマンチェスター・シティへ移籍した。

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マンチェスター・シティで過ごした10シーズンの間にはプレミアリーグを4度、FAカップを2度、リーグカップを5度、コミュニティーシールドを3度獲得。その多大なる功績に敬意を表し、クラブはエティハド・スタジアムの外に彼の記念碑を作ることを決めている。

クラブと代表で積み重ねてきた18のタイトルを手に、34歳となったシルバは母国スペインに帰ってきた。過去にラ・リーガ・サンタンデールでは153試合に出場し、25ゴールを記録している。それらの数字はラ・レアルの一員としてプレーするこれからの2シーズンでさらに伸びていくはずだ。

レアル・ソシエダがあるギプスコアは、エイバルにレンタル移籍した16年前にプロカテゴリーでのキャリアをスタートした場所だ。ホセ・ルイス・メンディリバル現監督の指揮下、史上初の1部昇格まであと一歩と迫った当時のエイバルにおいて、シルバは攻撃の中心として活躍した。ただ、彼の名がスペイン全土に知れ渡るきっかけとなった出来事は、意外なものだった。

同シーズンのジェイダ戦の終了間際。彼は決勝点を決めるチャンスを手にしながら、負傷した相手選手が倒れているのを見てボールを外へ蹴り出した。この行為により、彼はスペインフットボール協会が選出する2005年のフェアプレー賞「トロフェオ・ペドロ・サバージャ」を受賞している。

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あの時示したスポーツマンシップはもちろん、「エル・マゴ(魔法使い)」の愛称の由来である魔法のような両足の技術は今も健在だ。マルティン・ウーデゴーのレアル・マドリー復帰に心を痛めていたギプスコアのファンは、若き日の活躍を知るシルバの帰還に希望を膨らませている。ファンの気持ちを代弁すべく、レアル・ソシエダは彼の獲得を次のように伝えている。

「彼ほど傑出した選手をチームに迎え入れられることを、我々は誇らしく思っている。彼はレアル・ソシエダの攻撃面での成功を約束し、多くの喜びをもたらしてくれるだろう」

延期されている昨季のコパデルレイ決勝、そしてヨーロッパリーグでの成功を目指すレアル・ソシエダにおいて、シルバの加入が新シーズン最初の幸福をもたらしたことは間違いない。

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