廣瀬俊朗コラム「#スポーツを止めるな について」

RUGGERS(ラガーズ)
チーム・協会

【廣瀬俊朗】

RUGGERSオリジナルコラム

筆:廣瀬俊朗
1981年生まれ、大阪府吹田市出身
元ラグビー日本代表キャプテン
株式会社HiRAKU 代表取締役
NPO法人 Doooooooo 理事

〜今後の「スポーツを止めるな」〜

 「#スポーツを止めるな」の活動は、新型コロナウイルス禍の影響でスタートした活動であるが、今回限りで終わるのではなく、今後継続的に活動をしていくことが重要であるとメンバーとしての共通認識があったので、7月に一般社団法人を設立した。
 これからやっていきたいことは下記の3つがメインとなる。

1. 高校生と大学のマッチングのためのキッカケ作り
 現段階での考えとして、我々としてはエージェント機能を果たすつもりはない。全国どこにいても誰にでもチャンスが訪れる世界を目指している。「僕・私の映像を見て欲しい!!」と思った時に使えるプラットフォームを設計していきたい。

2. メディアリテラシーをメインとした教育
 今回のSNSでの発信を考えた際に、一つの注意点は、個人情報や情報の拡散リスクという部分であった。この部分に関して、高校生は十分に教育されていないので、学校側として使用を踏みとどまるケースもあった。SNSの特徴というものを正確に理解して、メリットを最大限に活用することはとても重要である。一般的に、大人になれば当たり前のように使用するSNSをいつ誰がどうやって教育するのか?ということは社会課題として捉えても良いのではないかと思う。昨今のSNSによる誹謗中傷による事件は、教育的な観点から解決できることもあるのではないだろうか。

3. 青春の宝プロジェクト
 本件は今年度特に重要になってくる。引退試合などを実施できないまま引退して、そのスポーツから離れてしまう学生がいる。そんな彼・彼女たちを励ますために、テレビの実況解説をつけて、思い出を作ってもらおうというものである。これは、バレーボールの元日本代表・大山加奈さんが思いついたアイデアである。日本代表やトップリーガーの解説付きの映像があれば、学生たちは嬉しいのではないかと考えた。

 こういった活動を法人化することによってきっちりとガバナンスも整えた上で進めていきたい。もう一つの問題点は、お金である。これらの活動を継続的に実施していくためには、活動資金が必要になる。そこで、我々は、7月よりクラウドファンディングを実施している(9月末まで)。
 今回の「スポーツを止めるな」は、コロナ禍の影響で始まった活動であるが、日本のスポーツ界のためにテクノロジーをうまく使い、データを有効活用していくことや、選手・コーチの育成やテクノロジーの使い方など様々なものを共有することが大事になってくると確信している。企業や競技団体、研究機関など様々なステークホルダーとも連携しながら進めていきたいと考えているので、是非とも協力いただければ幸いである。

 我々としては、多くの人がスポーツを楽しめることや、スポーツに携わることができる環境作りをしていきたいと思っていますので、引き続き「スポーツを止めるな」に注目していただければ嬉しいです!
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著者プロフィール

「RUGGERS(ラガーズ)」は、日本ラグビーフットボール選手会が運営主体を務め、ファンと選手がつながる新しいラグビーアプリ(メディア)です。トップリーグ選手の投稿や、ラグビー関連の記事をまとめています。オリジナルコラムや動画も配信しています。アプリもぜひご覧ください。

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